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文芸完結長編#青春#恋愛#金魚

天窓の魚

作者:森本 凛フォロワー 0
亡き正一が遺した一冊の古いノート。そこには、天を仰ぐような独特の目を持つ珍しい金魚「頂天眼」の繁殖と飼育に関する、緻密で深い記録が記されていた。正一の息子である「ムラさん」からそのノートと想いを受け継いだ隼人は、そこに記された金魚に「マブイ」と名付け、自らの手で育て上げることを決意する。 ​しかし、特殊な生態を持つ頂天眼の飼育は一筋縄ではいかない。手探りの試行錯誤に頭を悩ませる隼人を支えたのは、クラスメイトの美咲だった。二人は放課後の時間を使い、水質管理やエサやり、日々の微細な観察を重ねていく。そして正一の息子であるムラさんもまた、父が遺した知恵をそっと教えながら、どこまでも温かい眼差しで隼人たちの挑戦を優しく見守り、導いていくのだった。マブイを育てる日々は、隼人と美咲、そしてムラさんの心をゆったりと繋いでいく。 ​そして迎えた、観賞魚品評会・地方予選の当日。早朝の澄んだ空気の中、隼人は大切にマブイを抱えて会場の市民公民館へと向かう。各地から熱心な愛好家が集まり、豪華絢爛な金魚たちが並ぶ会場で、天を仰ぐ異彩の金魚・マブイは静かにひれを揺らす。美咲の手際よいサポートを受け、無事に展示水槽へとマブイを移し替えた隼人は、胸に込み上げる深い感慨を覚えていた。 ​正一がノートに託した情熱、それを優しく繋いでくれたムラさん、そして美咲と積み重ねてきた愛おしい放課後の時間。そのすべてを小さな水槽に満たし、隼人と美咲はいよいよ審査と研究発表の晴れ舞台へと臨む——。
目次(6話)
最終更新:2026/9/11
第一章 河川敷の約束
2026/9/11 投稿
第二章 名付けと秘伝
2026/9/11 投稿
第三章 水面下の記録
2026/9/11 投稿
第四章 地方予選と悔しさ
2026/9/11 投稿
第五章 軋みと和解
2026/9/11 投稿
第六章 天の窓、開く
2026/9/11 投稿
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