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SufY.106:未知なる甘味の大陸?カラメル海流が導く「にんじんっ紫芋プリン島(仮)」発見!

第一章:黄金糖航路の導きと不穏な海流

ザザザザザーーーーッ!

白銀と音鉄で補強された頑強な船体『にんじんっ型キャラベル級探検艦・1号艦プリンセス・キャロット号』は、南の大海原『にんじんっ大平洋(仮)』の青い波を滑るように押し分けていた。

船底に塗られた『改良型カラメルタール(RCT-Mk2)』の効果は絶大で、海水との摩擦抵抗をほとんど感じさせない。それどころか、船尾からはうっすらと甘い光沢を放つ黄金色の航跡~~いわゆる『黄金糖航路(カラメル海)』が美しく伸び、後続の補給艦隊が迷わず追従できる目印となっていた。

「ふむ......!風が良いのです!太陽も眩しいのです!まさに大航海日和なのですっ!」

バウスプリット(船首斜め柱)の最先端に仁王立ちし、風に髪をなびかせながら佩刀『符凛刀(ぷりんとう)』を天にかざすのは、大遠征部隊の最高指揮官・咲姫(さき)である。その瞳は、未知なる世界への好奇心で爛々と輝いていた。

「おい咲姫、だから船首の先端は揺れるから危ねぇって言ってるだろ!落ちても助け上げて『また咲姫の計算通りなのです』とかドヤ顔すんの目に見えてんだからな!」

操舵輪の横で航海図と分度器を広げているのは、苦労性な常識人・猫二(ねこじ)だ。
猫二は溜め息をつきながら、羊皮紙に描かれた未完成の海図へ目を落とした。

「しかし......出航してからそろそろ三日が経つが、どこを見渡しても青い海と空ばっかりだ。そろそろまともな陸地の一つでも見つかってほしいところなんだがな」

「ふふっ、猫二さん、焦りは禁物ですわ」

商人・アリシアが算盤剃刀をパチンと心地よく鳴らしながら、冷たい湧き水を入れたグラスを運んできた。

「我が合同会社の補給ラインは、絶壁の縦穴(たてあな)に組まれた全自動リフトで『にんじんっ要塞ドック港』へダイレクトに降ろされておりますわ。出航時に積み込んだ『一番湧き水』の水樽も『だいこんっ長屋(縦)』仕様の保管庫にぎっしり満載ですし、後続の輸送艦が定期的に縦穴経由で追いかけてきますので、半年航海を続けても飢える心配はゼロですわ」

「食料の心配がないのは助かるけどよ!探検艦なんだから、新しい島なり大陸なりを発見して『新ルート開拓!』って実績を作りたいじゃねーか!」

「ふにゃ~~♪猫二くんは真面目だお~♪焦らなくても、咲姫ちゃんの符凛刀がビビッと反応すればすぐに島なんて生えてくるお~~♪」

船尾のデッキで背中に白金酒樽を担いだ代表・うさちぁんが、ひしゃくでお酒を美味しそうに煽りながら笑う。

その時だった。

マストの最上部にある見張り台から、木切専用鎌を手に持った伐採士の木鎌太郎が大声を張り上げた!

「報告だす!前方に異変!海の色が急激に変わっているだす!!」

「なにっ!?」

猫二が慌てて望遠鏡を引っこ抜き、レンズを前方の水平線へと向けた。

「な......なんだありゃあぁぁぁぁっ!?」

視界に飛び込んできたのは、青い海とは明らかに異なる、不気味なほどの「濃密な深い紫色」をした海域だった。しかも、その海域に入った途端、波の立ち方が異様に重くなり、白波の代わりにねっとりとした泡が弾けているのが見えた。

「おいおいおい!海の色が紫になってるぞ!?毒か!?呪われた海域か!?」

「ふむ......!毒ではないのです、猫二くん!」
咲姫が符凛刀の鞘をカチャリと鳴らし、鼻をクンクンと鳴らした。

「この匂い......咲姫には分かるのです!あれは......超高濃度の『濃縮紫芋&ブルーベリーカラメル海流』なのですっ!」

「どんな海流だよそれ!!自然界に存在するわけねぇだろ!!」

「あ、猫二さん!船内の『ぷりにんっ因子(Pn)』測定器がすごい数値を弾き出してますワン!」
技犬士のわんわんがモニターの羊皮紙を指差す。

「周囲のPn値が急上昇中だワン!通常の海域は30ppm前後だけど、あの紫色の海域は一気に『800ppm』を超えてるワン!」

「800!?咲姫艦隊の標準値(30ppm以上)を遥かに超越してんじゃねーか!!どんな特異点なんだよ!!」

「ガハハハハ!良いではないか!船体の『改良型カラメルタール(RCT-Mk2)』と同系統の成分なら、船体が侵される心配はゼロだだす!」
鍛冶ギルド長の長短刀鍛冶が豪快に胸を叩く。

「白銀と音鉄のフレームは完璧だだす!全速力で突っ込むだすよーーーッ!」

「待て待て待て!確認してからに~~」

猫二の制止も虚しく、《プリンセス・キャロット号》は紫色の濃密な海流へと豪快に突入した!


第二章:紫の海と霧の奥の巨大な影

バシャァァァァンッ!!

紫色の海に入った瞬間、船体に伝わる振動が一変した。
まるで上質なシロップの上を滑っているかのように、船が驚異的な滑らかさで加速していく。

「ふにゃあぁぁぁぁっ!乗り心地が最高になったおーーーーっっ!」
うさちぁんがお酒を片手に歓声をあげる。

「すごい......!海流の粘性が船底のカラメル層と奇跡的な共鳴を起こして、推進力が1.5倍に跳ね上がってるワン!」
わんわんが尾を振りながら数値を記録する。

「理論はさっぱり分からんが、船が壊れてねぇなら良しとするか......」
猫二が冷や汗を拭いながら前方を見据えると、紫の海流の先に、濃い霧が立ち込めているのが見えた。

「咲姫、前方に霧だ。視界が悪いぞ、速度を落とすか?」

「落とさないのです!」
咲姫が符凛刀をビシッと前方に突き出した!

「咲姫の『全自動概念改変』のレーダーが、あの霧の向こう側に巨大な“何か”を捉えているのです!霧よ、晴れるのですっ!」

咲姫が符凛刀を鞘ごと一閃すると、黄金色の光の波動が前方へ放たれた!
すると、まるで命を持つかのように立ち込めていた紫色の濃厚な霧が、一瞬にしてスカッと左右に押し開かれたのである!

「「「おおお......っ!?」」」

甲板にいた全員が、息を呑んだ。

霧の向こう側に姿を現したのは~~【前人未到の巨大な新島】だった!

「島だ......!本当に新しい島を見つけたぞーーーっっ!!」
猫二が叫ぶ!

しかし、その島は普通の島ではなかった。
望遠鏡越しに見るその島の光景は、あまりにも常識を逸脱していたのである。

「な......なんだあの島!?山が全部紫なんだが......!?」

島の中央にそびえ立つ標高数千メートルの巨大な山脈は、青々とした木々ではなく、全体が艶やかな紫色と鮮やかな黄金色の岩盤で構成されていた。
さらに、崖からは滝のように滑らかな紫色の液体が海へと注ぎ込み、先ほどからの『濃縮紫芋&ブルーベリーカラメル海流』を作り出していたのだ。

「ふむ......!あの山は......【巨大紫芋プリン山脈】なのですっ!」
咲姫が目を輝かせて断言する!

「絶対違うだろ!!地質学的にどうなってんだよあの山は!!」

「いえ、猫二さん......あながち間違いではないかもしれませんわ」
アリシアが望遠鏡を覗きながら、真剣な表情で算盤を弾く。

「あの島の岩石サンプルの光沢、我が社の地下大採掘場で採掘される『白銀(14NkQ)』や『紫銅』そして高純度の『糖質鉱石』が自然融合した超希少鉱床の塊ですわ!経済的価値、推定数億NkQ......!!」

「経済価値までスケールがデカすぎる!!」

「よし!第1号探検艦の偉大なる第一歩として、あの新島へ上陸するのですっ!」
咲姫がペロリと舌を打ち、符凛刀を掲げた!

「目標、あの紫の島の天然港湾!全員、上陸準備なのですっ!」

「「「おーっっ!!」」」


第三章:上陸!「にんじんっ紫芋プリン島(仮)」の異変

《プリンセス・キャロット号》は、島の南側に広がる穏やかな湾へと進入した。

海岸線は、真っ白な砂浜......ではなく、細かく砕けた『白銀の粒子』と『黄金の糖砂』が混ざり合った、キラキラと輝く美しいビーチとなっていた。

ドスン......!

【強固・黒金&音鉄大桟橋】の技術を応用した全自動降下アンカーが打ち込まれ、《プリンセス・キャロット号》はしっかりと海岸に固定された。

「上陸一番乗りだおーーーーっっ!」

背中に白金酒樽を背負った代表・うさちぁんが、仁刃酒刀(にんじんしゅとう)を抱えて砂浜へ真っ先に飛び降りた!

サクッ......サクッ......。

「ふにゃ~~?砂浜がほんのり温かくて、甘くて香ばしい匂いがするお~~♪」

「おいおい、砂浜の砂を舐めるなよ代表!」
猫二が呆れながら甲板から階段を降りて上陸する。

続いて、咲姫、アリシア、長短刀鍛冶、雷電、考平、わんわん、木鎌太郎が続々と新島の土を踏みしめた。

「ふむ......!大気中の『ぷりにんっ因子(Pn)』が濃密で、全身の力がみなぎってくるのを感じるのです!」
咲姫が両手を広げて深呼吸をする。

「確かに......地下10kmのトンネルを抜けた時以上の、不思議な霊気(魔力)を感じるだすな」
力将士の雷電が太い腕を組み、周囲の巨大な原生林を見上げる。

島の樹木は、地上で見かけるものとはまるで異なっていた。
幹は頑丈な『木鉄(5NkQ)』のような質感でありながら、葉っぱは色鮮やかな紫色をしており、枝には丸々と実った巨大な『紫芋型果実』が鈴なりになっている。

「木鎌太郎殿!あの樹木の強度はどうだだす?」
長短刀鍛冶が尋ねる。

木鎌太郎が腰の『木切専用の鎌』をサッと振り抜き、倒木の一角を軽く切断してみせた。

カキンッ!ザクッ!

「すごいだだす!外側は鉄のように硬いが、中は超高密度のしなやかな木綿のようになっているだす!これなら、ガレオン級戦艦や大型空母の『マスト資材』として最高級の強度が期待できるだすよ!」

「マジかよ!船造りの特級資材が島中に生えてるってことか!」
猫二が目を丸くする。

「ふふっ、それだけではありませんわ」
アリシアが木の実を指差す。
「この『紫芋果実』、一果実から抽出できる糖分と栄養価が普通のイモの百倍以上ですわ。我が社の『姫カフェ』の新メニュー『超濃厚紫芋プリン(1NkQ)』の原料として投入すれば、城下町の住人カード保持者の幸福度が爆上がりすること間違いなしですわ!」

「利権の計算が早すぎる!!」

「ガハハハ!採掘の血が騒ぐだすよ!」
掘啄士の考平が『鶴嘴刀』を地面に突き立てる!

「ちょっと地面を小突いただけで、下から『黒金(13NkQ)』と『白銀(14NkQ)』の複合鉱床がゴロゴロ顔を出してるだす!この島、丸ごと宝の山だだすよ!」

咲姫たちの発見した新島は、ただの無人島ではなく、大航海時代の造船と商業を根本から支える【無制限の特級資材宝庫】だったのである!


第四章:島に潜む影?謎の原生生物との遭遇

「よし!この島を正式に我が『にんじんっ酒樽合同会社』の領土......いや、【にんじんっ紫芋プリン島(仮)】として命名・開拓するのですっ!」

咲姫が威風堂々と宣言した、その時だった。

グラグラグラ......ッ!!

ズズズズズズズズズ......ッッ!!

突然、足元の白銀砂浜が激しく揺れ始めた!

「うわぁぁぁぁっ!?地震か!?」
猫二が謝心攻聖刀の柄に手をかける!

「違うだす!地震じゃないだす!地下から何かが急速に浮上してきてるだす!!」
考平が叫ぶ!

ドバァァァァァンッ!!

砂浜の中央が爆発するように弾け飛び、巨大な白銀の砂煙の中から、圧倒的な巨体を持つ“怪物”が姿を現した!

「「「「な、なんじゃあぁぁぁぁぁっっ!?!?!?」」」」

そこに現れたのは、体長三十メートルを超える巨大な甲殻類~~【超巨大紫芋タラバガニ(原生主)】だった!

その甲羅は、固い『黒金(13NkQ)』と『紫水晶』で覆われ、ハサミからは猛烈な紫色のカラメル蒸気が噴き出している!

フシューーーーーッッ!!

「ギシャアアアアアアアアッッ!!」

「で、出たーーーっっ!島の守り神みたいな超巨大モンスターだぁぁぁっ!」
猫二が冷や汗を吹き出させる!
「おい咲姫!撤退して探検艦の大砲で対応するか!?」

だが、超巨大タラバガニを前にした咲姫の反応は、猫二の予想の斜め上をいっていた。

咲姫は恐怖するどころか、うっとりと目を輝かせ、符凛刀の柄に手を置いた。

「ふむ......!美味しそうなのです......!!」

「えっ?今なんて言った??」

「見るのです、猫二くん!あの見事な甲羅!あのぎっしりと詰まっていそうなハサミの身!あの脚を丸焼きにして、咲姫特製の『カラメル醤油』を垂らしたら、どれほど極上の逸品になるか......咲姫には手に取るように分かるのですっ!」

「食う気満々じゃねーか!!相手は体長三十メートルの黒金装甲モンスターだぞ!?」

「ギシャアアッ!」

超巨大タラバガニが、家一軒を軽々と押し潰すほどの巨大な黒金ハサミを振り上げ、咲姫たちへ向けて振り下ろした!

ドカァァァァァンッ!!

砂煙が豪快に巻き上がり、激しい衝撃波が周囲の木々を吹き飛ばす!

「咲姫ーーーっっ!!」
猫二が悲鳴をあげた。

しかし~~砂煙が晴れたそこには、誰もが耳を疑う光景が広がっていた。

「......ぬんっ!」

なんと、力将士の雷電が、たった一本の素手(張り手)で、超巨大タラバガニの巨大なハサミをガシッと完璧に受け止めていたのだ!

「ヌオォォォォォッ!咲姫様の晩御飯の邪魔をするなーーーッ!『雷田針手・極』っっ!!」

ドゴォォォォォンッ!!

雷電の渾身の張り手がタラバガニのハサミに叩き込まれ、巨体がグラリと体勢を崩した!

「今だだす!考平、木鎌太郎殿!」
長短刀鍛冶が叫ぶ!

「おうよ!『鶴嘴一撃・関節砕き』だだす!」
「『木切鎌・脚切り落とし』だだす!」

考平の鶴嘴刀が甲羅の継ぎ目をピンポイントで打ち抜き、木鎌太郎の鎌が脚の関節を鮮やかに切り払う!

「ギシャァァァ!?」

巨体が崩れ落ち、無防備になった超巨大タラバガニの胴体が露わになった!

「咲姫様!例のあれ(試作兵器)の出番だワン!」
わんわんが叫ぶ!

「ふむ!お任せなのですっ!」
咲姫が佩刀『符凛刀』を鞘から一気に引き抜いた!

キィィィィィン......ッ!!

符凛刀の刃が眩い黄金色の光を放ち、周囲の空間の『ぷりにんっ因子(Pn)』が爆発的に収束していく!

「咲姫流・概念解体術~~【極上・焼きガニフルコースの術】なのですっ!」

ズバァァァァァッッ!!

咲姫が解き放った黄金の光の斬撃が、超巨大タラバガニの巨体を優しく包み込んだ。

爆破音も、血の飛散もない。
ただ、刃が通り抜けた瞬間~~超巨大タラバガニの堅固な黒金甲羅が綺麗に『パカッ』と真っ二つに開き、中のぎっしりと詰まった白く艶やかなカニ身が、最高に美味しそうな「ほくほくの蒸し焼き状態」となって姿を現したのである!

ジュワァァァァァ......ッ!!

甘く香ばしい、極上の焼きガニの匂いが海岸全体に充満する!

「「「「......すごすぎるだす......!!」」」」

職人チーム全員が、その出来栄えに生唾を飲み込んだ!

「ギシャ......(うまい......)」
なんと、甲羅を割られたタラバガニ自身すらも、自分の身から漂うあまりの香ばしさにうっとりと目を開けて改心(?)していた!

「ふはははは!見るのです、猫二くん!討伐完了&調理完了なのですっ!」
咲姫が符凛刀を鞘に納め、ドヤ顔で胸を張る!

「倒すどころか、一瞬で『巨大カニの姿焼きパーティー会場』に変えやがった......!!咲姫の概念改変、生物の調理にまで完璧に適応してんじゃねーよ!!」


第五章:新島開拓と「にんじんっ紫芋要塞基地」の誕生

「ふにゃ~~♪カニの身がプリプリで、紫芋カラメルと合わさって最高に美味いお~~♪」

背中に白金酒樽を背負った代表・うさちぁんが、巨大なカニの脚にしゃぶりつきながらお酒を煽っている。

海岸では、早くも宴会が始まっていた。

調燕士のサヨと農雀士の真紀子が、要塞ドックから持ち込んだ『一番湧き水』と『特製お味噌汁』、そして焼き立てのカニ身を組み合わせた特製『紫芋カニ汁』を振る舞っている。

「あらあら、咲姫様。この島の紫芋とカニの出汁、最高のお味噌汁になりますわよ」
「だに!城下町へ送ったら、大行列間違いなしだに!」

宴会を楽しみながら、アリシアが算盤を弾き、今後の開拓計画を咲姫へ提案した。

「咲姫様、この『にんじんっ紫芋プリン島(仮)』の開拓ですが、早速第一期工事に取りかかるべきですわ」

「ふむ!アリシア、どんな工事を行うのですか?」

「はい!まずは、この天然港湾に《プリンセス・キャロット号》以外の大型船(ガレオン級戦艦やキャラック級輸送艦)も何隻も停泊できる【超大型・白銀第二次大桟橋】を建設しますわ!」

「おおお!良いではないですか!」

「さらに、島の豊富な『紫芋果実』と『糖質鉱石』、そして『黒金』を現地採掘しながら加工・一次保管する【にんじんっ紫芋要塞補給基地】を崖の中に建設いたしますわ!」

「よし!決まりなのです!」
咲姫が符凛刀を掲げる!

「長短刀鍛冶!考平!雷電!わんわん!木鎌太郎!直ちに開拓工事を開始するのですっ!」

「「「おうよーーーーーっっ!!」」」

職人チームが即座に立ち上がった!

雷電の『雷田針手』が島の岩盤を整地し、考平の鶴嘴刀が掘り出した『黒金』と『白銀』を、長短刀鍛冶とわんわんが溶かして巨大な要塞フレームへと加工していく!
木鎌太郎が切り出した強靭な紫芋木材は、補給基地の強固な支柱へと組み上げられていった。

わずか数時間の突撃工事により~~

【にんじんっ紫芋大桟橋】:白銀と音鉄で補強された、大型船10隻が同時着岸可能な巨大桟橋!

【紫芋・黒金一次加工工場】:島内の特級資材と紫芋果実を自動回収・梱包する全自動プラント!

【海底ルート型・定期ピストン輸送ライン】:『にんじんっ要塞ドック港』との間を専用大型輸送船が行き来し、新島の特産品を最速で本国へ回送する定期ピストン補給ライン!

が、みるみるうちに完成してしまったのである!

「......おいおいおい、たった半日で無人島が完全な『前線要塞補給都市』になっちまったぞ......」
猫二が口をぐうの音も出ないほど開けて呆れ果てる。

「ふふん!咲姫たちの進むスピードに遅れなど存在しないのです!」
咲姫が誇らしげに胸を張る!

「これで、南の大海原における咲姫たちの『絶対補給拠点』が完成したのですっ!」


第六章:次なる航海へ~~大航海時代の真の目的

夜が明け、新島『にんじんっ紫芋プリン島(仮)』の空に美しい南の朝日が昇った。

完成した『にんじんっ紫芋大桟橋』には、《プリンセス・キャロット号》が颯爽と繋がれている。
絶壁の縦穴(タテアナ)から要塞ドック経由で駆けつけてきた「だいこんっ型巡洋艦」や「れんこんっ型輸送艦」の試作艇たちが、早速島の特産品(紫芋果実や黒金鉱石)を積み込み、活気にあふれていた。

甲板に立った咲姫は、風を受けながら遠く南の水平線を見つめていた。

「ふむ......!1号島(紫芋プリン島)の開拓は完璧だったのです!」

「ああ、これで我が社の資材と食料の補給線は、地上・地下・外海のすべてで完璧に繋がったな」
猫二が隣に立ち、新しく描き加えられた海図を満足そうに眺める。

「だが咲姫、この海はまだまだ広いぞ。紫色の海流のさらに向こうには、もっと奇妙で、もっと巨大な未知の海域が広がっているはずだ」

「分かっているのです、猫二くん!」

咲姫が佩刀『符凛刀』を鞘ごと肩に担ぎ、ニヤリと不敵に微笑んだ。

「咲姫たちの『大航海時代』は、まだ始まったばかりなのです!次は......もっと巨大な【未知の文明】や【伝説の超大型戦艦】と出会う予感がするのですっ!」

「ふにゃ~~♪次の海でも、美味いお酒とプリンがたくさん待ってるお~~♪」
代表のうさちぁんが白金酒樽をポンポンと叩く。

「よーし!全員乗船完了だワン!」
わんわんが操舵室から叫ぶ。

「にんじんっ型キャラベル級探検艦プリンセス・キャロット号、出航なのですっ!」
咲姫が符凛刀を南の果てへ向けて颯爽と突き出した!

「目指すは、南の最果てに眠る『伝説の黄金プリン大陸』なのですっ!」

「「「おーっっ!!大航海時代、次なる冒険へ向かって全速前進だおーーーーっっ!!」」」

ザバーーーーッッ!!

『改良型カラメルタール(RCT-Mk2)』でコーティングされた白銀の船体は、甘い潮香と黄金の航跡を海面に残しながら、新たな未知なる海域へと向かって一陣の風のように突き進んでいくのであった!
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SufY.105:南の大海原へ!黄金糖航路の開拓と「カラメル海」の伝説
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SufY.107:鳴り響く鎚音!にんじんっドック港の「造船ラッシュ」と職人たちの絆
クラフトアルケミスト~大航海時代~作者:モカルドルラテ
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SufY.106:未知なる甘味の大陸?カラメル海流が導く「にんじんっ紫芋プリン島(仮)」発見!

第一章:黄金糖航路の導きと不穏な海流

ザザザザザーーーーッ!

白銀と音鉄で補強された頑強な船体『にんじんっ型キャラベル級探検艦・1号艦プリンセス・キャロット号』は、南の大海原『にんじんっ大平洋(仮)』の青い波を滑るように押し分けていた。

船底に塗られた『改良型カラメルタール(RCT-Mk2)』の効果は絶大で、海水との摩擦抵抗をほとんど感じさせない。それどころか、船尾からはうっすらと甘い光沢を放つ黄金色の航跡~~いわゆる『黄金糖航路(カラメル海)』が美しく伸び、後続の補給艦隊が迷わず追従できる目印となっていた。

「ふむ......!風が良いのです!太陽も眩しいのです!まさに大航海日和なのですっ!」

バウスプリット(船首斜め柱)の最先端に仁王立ちし、風に髪をなびかせながら佩刀『符凛刀(ぷりんとう)』を天にかざすのは、大遠征部隊の最高指揮官・咲姫(さき)である。その瞳は、未知なる世界への好奇心で爛々と輝いていた。

「おい咲姫、だから船首の先端は揺れるから危ねぇって言ってるだろ!落ちても助け上げて『また咲姫の計算通りなのです』とかドヤ顔すんの目に見えてんだからな!」

操舵輪の横で航海図と分度器を広げているのは、苦労性な常識人・猫二(ねこじ)だ。
猫二は溜め息をつきながら、羊皮紙に描かれた未完成の海図へ目を落とした。

「しかし......出航してからそろそろ三日が経つが、どこを見渡しても青い海と空ばっかりだ。そろそろまともな陸地の一つでも見つかってほしいところなんだがな」

「ふふっ、猫二さん、焦りは禁物ですわ」

商人・アリシアが算盤剃刀をパチンと心地よく鳴らしながら、冷たい湧き水を入れたグラスを運んできた。

「我が合同会社の補給ラインは、絶壁の縦穴(たてあな)に組まれた全自動リフトで『にんじんっ要塞ドック港』へダイレクトに降ろされておりますわ。出航時に積み込んだ『一番湧き水』の水樽も『だいこんっ長屋(縦)』仕様の保管庫にぎっしり満載ですし、後続の輸送艦が定期的に縦穴経由で追いかけてきますので、半年航海を続けても飢える心配はゼロですわ」

「食料の心配がないのは助かるけどよ!探検艦なんだから、新しい島なり大陸なりを発見して『新ルート開拓!』って実績を作りたいじゃねーか!」

「ふにゃ~~♪猫二くんは真面目だお~♪焦らなくても、咲姫ちゃんの符凛刀がビビッと反応すればすぐに島なんて生えてくるお~~♪」

船尾のデッキで背中に白金酒樽を担いだ代表・うさちぁんが、ひしゃくでお酒を美味しそうに煽りながら笑う。

その時だった。

マストの最上部にある見張り台から、木切専用鎌を手に持った伐採士の木鎌太郎が大声を張り上げた!

「報告だす!前方に異変!海の色が急激に変わっているだす!!」

「なにっ!?」

猫二が慌てて望遠鏡を引っこ抜き、レンズを前方の水平線へと向けた。

「な......なんだありゃあぁぁぁぁっ!?」

視界に飛び込んできたのは、青い海とは明らかに異なる、不気味なほどの「濃密な深い紫色」をした海域だった。しかも、その海域に入った途端、波の立ち方が異様に重くなり、白波の代わりにねっとりとした泡が弾けているのが見えた。

「おいおいおい!海の色が紫になってるぞ!?毒か!?呪われた海域か!?」

「ふむ......!毒ではないのです、猫二くん!」
咲姫が符凛刀の鞘をカチャリと鳴らし、鼻をクンクンと鳴らした。

「この匂い......咲姫には分かるのです!あれは......超高濃度の『濃縮紫芋&ブルーベリーカラメル海流』なのですっ!」

「どんな海流だよそれ!!自然界に存在するわけねぇだろ!!」

「あ、猫二さん!船内の『ぷりにんっ因子(Pn)』測定器がすごい数値を弾き出してますワン!」
技犬士のわんわんがモニターの羊皮紙を指差す。

「周囲のPn値が急上昇中だワン!通常の海域は30ppm前後だけど、あの紫色の海域は一気に『800ppm』を超えてるワン!」

「800!?咲姫艦隊の標準値(30ppm以上)を遥かに超越してんじゃねーか!!どんな特異点なんだよ!!」

「ガハハハハ!良いではないか!船体の『改良型カラメルタール(RCT-Mk2)』と同系統の成分なら、船体が侵される心配はゼロだだす!」
鍛冶ギルド長の長短刀鍛冶が豪快に胸を叩く。

「白銀と音鉄のフレームは完璧だだす!全速力で突っ込むだすよーーーッ!」

「待て待て待て!確認してからに~~」

猫二の制止も虚しく、《プリンセス・キャロット号》は紫色の濃密な海流へと豪快に突入した!


第二章:紫の海と霧の奥の巨大な影

バシャァァァァンッ!!

紫色の海に入った瞬間、船体に伝わる振動が一変した。
まるで上質なシロップの上を滑っているかのように、船が驚異的な滑らかさで加速していく。

「ふにゃあぁぁぁぁっ!乗り心地が最高になったおーーーーっっ!」
うさちぁんがお酒を片手に歓声をあげる。

「すごい......!海流の粘性が船底のカラメル層と奇跡的な共鳴を起こして、推進力が1.5倍に跳ね上がってるワン!」
わんわんが尾を振りながら数値を記録する。

「理論はさっぱり分からんが、船が壊れてねぇなら良しとするか......」
猫二が冷や汗を拭いながら前方を見据えると、紫の海流の先に、濃い霧が立ち込めているのが見えた。

「咲姫、前方に霧だ。視界が悪いぞ、速度を落とすか?」

「落とさないのです!」
咲姫が符凛刀をビシッと前方に突き出した!

「咲姫の『全自動概念改変』のレーダーが、あの霧の向こう側に巨大な“何か”を捉えているのです!霧よ、晴れるのですっ!」

咲姫が符凛刀を鞘ごと一閃すると、黄金色の光の波動が前方へ放たれた!
すると、まるで命を持つかのように立ち込めていた紫色の濃厚な霧が、一瞬にしてスカッと左右に押し開かれたのである!

「「「おおお......っ!?」」」

甲板にいた全員が、息を呑んだ。

霧の向こう側に姿を現したのは~~【前人未到の巨大な新島】だった!

「島だ......!本当に新しい島を見つけたぞーーーっっ!!」
猫二が叫ぶ!

しかし、その島は普通の島ではなかった。
望遠鏡越しに見るその島の光景は、あまりにも常識を逸脱していたのである。

「な......なんだあの島!?山が全部紫なんだが......!?」

島の中央にそびえ立つ標高数千メートルの巨大な山脈は、青々とした木々ではなく、全体が艶やかな紫色と鮮やかな黄金色の岩盤で構成されていた。
さらに、崖からは滝のように滑らかな紫色の液体が海へと注ぎ込み、先ほどからの『濃縮紫芋&ブルーベリーカラメル海流』を作り出していたのだ。

「ふむ......!あの山は......【巨大紫芋プリン山脈】なのですっ!」
咲姫が目を輝かせて断言する!

「絶対違うだろ!!地質学的にどうなってんだよあの山は!!」

「いえ、猫二さん......あながち間違いではないかもしれませんわ」
アリシアが望遠鏡を覗きながら、真剣な表情で算盤を弾く。

「あの島の岩石サンプルの光沢、我が社の地下大採掘場で採掘される『白銀(14NkQ)』や『紫銅』そして高純度の『糖質鉱石』が自然融合した超希少鉱床の塊ですわ!経済的価値、推定数億NkQ......!!」

「経済価値までスケールがデカすぎる!!」

「よし!第1号探検艦の偉大なる第一歩として、あの新島へ上陸するのですっ!」
咲姫がペロリと舌を打ち、符凛刀を掲げた!

「目標、あの紫の島の天然港湾!全員、上陸準備なのですっ!」

「「「おーっっ!!」」」


第三章:上陸!「にんじんっ紫芋プリン島(仮)」の異変

《プリンセス・キャロット号》は、島の南側に広がる穏やかな湾へと進入した。

海岸線は、真っ白な砂浜......ではなく、細かく砕けた『白銀の粒子』と『黄金の糖砂』が混ざり合った、キラキラと輝く美しいビーチとなっていた。

ドスン......!

【強固・黒金&音鉄大桟橋】の技術を応用した全自動降下アンカーが打ち込まれ、《プリンセス・キャロット号》はしっかりと海岸に固定された。

「上陸一番乗りだおーーーーっっ!」

背中に白金酒樽を背負った代表・うさちぁんが、仁刃酒刀(にんじんしゅとう)を抱えて砂浜へ真っ先に飛び降りた!

サクッ......サクッ......。

「ふにゃ~~?砂浜がほんのり温かくて、甘くて香ばしい匂いがするお~~♪」

「おいおい、砂浜の砂を舐めるなよ代表!」
猫二が呆れながら甲板から階段を降りて上陸する。

続いて、咲姫、アリシア、長短刀鍛冶、雷電、考平、わんわん、木鎌太郎が続々と新島の土を踏みしめた。

「ふむ......!大気中の『ぷりにんっ因子(Pn)』が濃密で、全身の力がみなぎってくるのを感じるのです!」
咲姫が両手を広げて深呼吸をする。

「確かに......地下10kmのトンネルを抜けた時以上の、不思議な霊気(魔力)を感じるだすな」
力将士の雷電が太い腕を組み、周囲の巨大な原生林を見上げる。

島の樹木は、地上で見かけるものとはまるで異なっていた。
幹は頑丈な『木鉄(5NkQ)』のような質感でありながら、葉っぱは色鮮やかな紫色をしており、枝には丸々と実った巨大な『紫芋型果実』が鈴なりになっている。

「木鎌太郎殿!あの樹木の強度はどうだだす?」
長短刀鍛冶が尋ねる。

木鎌太郎が腰の『木切専用の鎌』をサッと振り抜き、倒木の一角を軽く切断してみせた。

カキンッ!ザクッ!

「すごいだだす!外側は鉄のように硬いが、中は超高密度のしなやかな木綿のようになっているだす!これなら、ガレオン級戦艦や大型空母の『マスト資材』として最高級の強度が期待できるだすよ!」

「マジかよ!船造りの特級資材が島中に生えてるってことか!」
猫二が目を丸くする。

「ふふっ、それだけではありませんわ」
アリシアが木の実を指差す。
「この『紫芋果実』、一果実から抽出できる糖分と栄養価が普通のイモの百倍以上ですわ。我が社の『姫カフェ』の新メニュー『超濃厚紫芋プリン(1NkQ)』の原料として投入すれば、城下町の住人カード保持者の幸福度が爆上がりすること間違いなしですわ!」

「利権の計算が早すぎる!!」

「ガハハハ!採掘の血が騒ぐだすよ!」
掘啄士の考平が『鶴嘴刀』を地面に突き立てる!

「ちょっと地面を小突いただけで、下から『黒金(13NkQ)』と『白銀(14NkQ)』の複合鉱床がゴロゴロ顔を出してるだす!この島、丸ごと宝の山だだすよ!」

咲姫たちの発見した新島は、ただの無人島ではなく、大航海時代の造船と商業を根本から支える【無制限の特級資材宝庫】だったのである!


第四章:島に潜む影?謎の原生生物との遭遇

「よし!この島を正式に我が『にんじんっ酒樽合同会社』の領土......いや、【にんじんっ紫芋プリン島(仮)】として命名・開拓するのですっ!」

咲姫が威風堂々と宣言した、その時だった。

グラグラグラ......ッ!!

ズズズズズズズズズ......ッッ!!

突然、足元の白銀砂浜が激しく揺れ始めた!

「うわぁぁぁぁっ!?地震か!?」
猫二が謝心攻聖刀の柄に手をかける!

「違うだす!地震じゃないだす!地下から何かが急速に浮上してきてるだす!!」
考平が叫ぶ!

ドバァァァァァンッ!!

砂浜の中央が爆発するように弾け飛び、巨大な白銀の砂煙の中から、圧倒的な巨体を持つ“怪物”が姿を現した!

「「「「な、なんじゃあぁぁぁぁぁっっ!?!?!?」」」」

そこに現れたのは、体長三十メートルを超える巨大な甲殻類~~【超巨大紫芋タラバガニ(原生主)】だった!

その甲羅は、固い『黒金(13NkQ)』と『紫水晶』で覆われ、ハサミからは猛烈な紫色のカラメル蒸気が噴き出している!

フシューーーーーッッ!!

「ギシャアアアアアアアアッッ!!」

「で、出たーーーっっ!島の守り神みたいな超巨大モンスターだぁぁぁっ!」
猫二が冷や汗を吹き出させる!
「おい咲姫!撤退して探検艦の大砲で対応するか!?」

だが、超巨大タラバガニを前にした咲姫の反応は、猫二の予想の斜め上をいっていた。

咲姫は恐怖するどころか、うっとりと目を輝かせ、符凛刀の柄に手を置いた。

「ふむ......!美味しそうなのです......!!」

「えっ?今なんて言った??」

「見るのです、猫二くん!あの見事な甲羅!あのぎっしりと詰まっていそうなハサミの身!あの脚を丸焼きにして、咲姫特製の『カラメル醤油』を垂らしたら、どれほど極上の逸品になるか......咲姫には手に取るように分かるのですっ!」

「食う気満々じゃねーか!!相手は体長三十メートルの黒金装甲モンスターだぞ!?」

「ギシャアアッ!」

超巨大タラバガニが、家一軒を軽々と押し潰すほどの巨大な黒金ハサミを振り上げ、咲姫たちへ向けて振り下ろした!

ドカァァァァァンッ!!

砂煙が豪快に巻き上がり、激しい衝撃波が周囲の木々を吹き飛ばす!

「咲姫ーーーっっ!!」
猫二が悲鳴をあげた。

しかし~~砂煙が晴れたそこには、誰もが耳を疑う光景が広がっていた。

「......ぬんっ!」

なんと、力将士の雷電が、たった一本の素手(張り手)で、超巨大タラバガニの巨大なハサミをガシッと完璧に受け止めていたのだ!

「ヌオォォォォォッ!咲姫様の晩御飯の邪魔をするなーーーッ!『雷田針手・極』っっ!!」

ドゴォォォォォンッ!!

雷電の渾身の張り手がタラバガニのハサミに叩き込まれ、巨体がグラリと体勢を崩した!

「今だだす!考平、木鎌太郎殿!」
長短刀鍛冶が叫ぶ!

「おうよ!『鶴嘴一撃・関節砕き』だだす!」
「『木切鎌・脚切り落とし』だだす!」

考平の鶴嘴刀が甲羅の継ぎ目をピンポイントで打ち抜き、木鎌太郎の鎌が脚の関節を鮮やかに切り払う!

「ギシャァァァ!?」

巨体が崩れ落ち、無防備になった超巨大タラバガニの胴体が露わになった!

「咲姫様!例のあれ(試作兵器)の出番だワン!」
わんわんが叫ぶ!

「ふむ!お任せなのですっ!」
咲姫が佩刀『符凛刀』を鞘から一気に引き抜いた!

キィィィィィン......ッ!!

符凛刀の刃が眩い黄金色の光を放ち、周囲の空間の『ぷりにんっ因子(Pn)』が爆発的に収束していく!

「咲姫流・概念解体術~~【極上・焼きガニフルコースの術】なのですっ!」

ズバァァァァァッッ!!

咲姫が解き放った黄金の光の斬撃が、超巨大タラバガニの巨体を優しく包み込んだ。

爆破音も、血の飛散もない。
ただ、刃が通り抜けた瞬間~~超巨大タラバガニの堅固な黒金甲羅が綺麗に『パカッ』と真っ二つに開き、中のぎっしりと詰まった白く艶やかなカニ身が、最高に美味しそうな「ほくほくの蒸し焼き状態」となって姿を現したのである!

ジュワァァァァァ......ッ!!

甘く香ばしい、極上の焼きガニの匂いが海岸全体に充満する!

「「「「......すごすぎるだす......!!」」」」

職人チーム全員が、その出来栄えに生唾を飲み込んだ!

「ギシャ......(うまい......)」
なんと、甲羅を割られたタラバガニ自身すらも、自分の身から漂うあまりの香ばしさにうっとりと目を開けて改心(?)していた!

「ふはははは!見るのです、猫二くん!討伐完了&調理完了なのですっ!」
咲姫が符凛刀を鞘に納め、ドヤ顔で胸を張る!

「倒すどころか、一瞬で『巨大カニの姿焼きパーティー会場』に変えやがった......!!咲姫の概念改変、生物の調理にまで完璧に適応してんじゃねーよ!!」


第五章:新島開拓と「にんじんっ紫芋要塞基地」の誕生

「ふにゃ~~♪カニの身がプリプリで、紫芋カラメルと合わさって最高に美味いお~~♪」

背中に白金酒樽を背負った代表・うさちぁんが、巨大なカニの脚にしゃぶりつきながらお酒を煽っている。

海岸では、早くも宴会が始まっていた。

調燕士のサヨと農雀士の真紀子が、要塞ドックから持ち込んだ『一番湧き水』と『特製お味噌汁』、そして焼き立てのカニ身を組み合わせた特製『紫芋カニ汁』を振る舞っている。

「あらあら、咲姫様。この島の紫芋とカニの出汁、最高のお味噌汁になりますわよ」
「だに!城下町へ送ったら、大行列間違いなしだに!」

宴会を楽しみながら、アリシアが算盤を弾き、今後の開拓計画を咲姫へ提案した。

「咲姫様、この『にんじんっ紫芋プリン島(仮)』の開拓ですが、早速第一期工事に取りかかるべきですわ」

「ふむ!アリシア、どんな工事を行うのですか?」

「はい!まずは、この天然港湾に《プリンセス・キャロット号》以外の大型船(ガレオン級戦艦やキャラック級輸送艦)も何隻も停泊できる【超大型・白銀第二次大桟橋】を建設しますわ!」

「おおお!良いではないですか!」

「さらに、島の豊富な『紫芋果実』と『糖質鉱石』、そして『黒金』を現地採掘しながら加工・一次保管する【にんじんっ紫芋要塞補給基地】を崖の中に建設いたしますわ!」

「よし!決まりなのです!」
咲姫が符凛刀を掲げる!

「長短刀鍛冶!考平!雷電!わんわん!木鎌太郎!直ちに開拓工事を開始するのですっ!」

「「「おうよーーーーーっっ!!」」」

職人チームが即座に立ち上がった!

雷電の『雷田針手』が島の岩盤を整地し、考平の鶴嘴刀が掘り出した『黒金』と『白銀』を、長短刀鍛冶とわんわんが溶かして巨大な要塞フレームへと加工していく!
木鎌太郎が切り出した強靭な紫芋木材は、補給基地の強固な支柱へと組み上げられていった。

わずか数時間の突撃工事により~~

【にんじんっ紫芋大桟橋】:白銀と音鉄で補強された、大型船10隻が同時着岸可能な巨大桟橋!

【紫芋・黒金一次加工工場】:島内の特級資材と紫芋果実を自動回収・梱包する全自動プラント!

【海底ルート型・定期ピストン輸送ライン】:『にんじんっ要塞ドック港』との間を専用大型輸送船が行き来し、新島の特産品を最速で本国へ回送する定期ピストン補給ライン!

が、みるみるうちに完成してしまったのである!

「......おいおいおい、たった半日で無人島が完全な『前線要塞補給都市』になっちまったぞ......」
猫二が口をぐうの音も出ないほど開けて呆れ果てる。

「ふふん!咲姫たちの進むスピードに遅れなど存在しないのです!」
咲姫が誇らしげに胸を張る!

「これで、南の大海原における咲姫たちの『絶対補給拠点』が完成したのですっ!」


第六章:次なる航海へ~~大航海時代の真の目的

夜が明け、新島『にんじんっ紫芋プリン島(仮)』の空に美しい南の朝日が昇った。

完成した『にんじんっ紫芋大桟橋』には、《プリンセス・キャロット号》が颯爽と繋がれている。
絶壁の縦穴(タテアナ)から要塞ドック経由で駆けつけてきた「だいこんっ型巡洋艦」や「れんこんっ型輸送艦」の試作艇たちが、早速島の特産品(紫芋果実や黒金鉱石)を積み込み、活気にあふれていた。

甲板に立った咲姫は、風を受けながら遠く南の水平線を見つめていた。

「ふむ......!1号島(紫芋プリン島)の開拓は完璧だったのです!」

「ああ、これで我が社の資材と食料の補給線は、地上・地下・外海のすべてで完璧に繋がったな」
猫二が隣に立ち、新しく描き加えられた海図を満足そうに眺める。

「だが咲姫、この海はまだまだ広いぞ。紫色の海流のさらに向こうには、もっと奇妙で、もっと巨大な未知の海域が広がっているはずだ」

「分かっているのです、猫二くん!」

咲姫が佩刀『符凛刀』を鞘ごと肩に担ぎ、ニヤリと不敵に微笑んだ。

「咲姫たちの『大航海時代』は、まだ始まったばかりなのです!次は......もっと巨大な【未知の文明】や【伝説の超大型戦艦】と出会う予感がするのですっ!」

「ふにゃ~~♪次の海でも、美味いお酒とプリンがたくさん待ってるお~~♪」
代表のうさちぁんが白金酒樽をポンポンと叩く。

「よーし!全員乗船完了だワン!」
わんわんが操舵室から叫ぶ。

「にんじんっ型キャラベル級探検艦プリンセス・キャロット号、出航なのですっ!」
咲姫が符凛刀を南の果てへ向けて颯爽と突き出した!

「目指すは、南の最果てに眠る『伝説の黄金プリン大陸』なのですっ!」

「「「おーっっ!!大航海時代、次なる冒険へ向かって全速前進だおーーーーっっ!!」」」

ザバーーーーッッ!!

『改良型カラメルタール(RCT-Mk2)』でコーティングされた白銀の船体は、甘い潮香と黄金の航跡を海面に残しながら、新たな未知なる海域へと向かって一陣の風のように突き進んでいくのであった!
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クラフトアルケミスト~大航海時代~作者:モカルドルラテ
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