ep.231 ここがみんなのお家なのです!
世界中にバラ撒かれた「美味しい爆弾」の効果は絶大でした。音波の招待状に導かれ、丘の麓には数え切れないほどの人々が押し寄せます。
「レンさん、トロッコ程度じゃ全然間に合わないのです! もっと画期的で、もっと強引にみんなを運ぶ『道』が必要なのです!」
【咲姫の暴走:エトス・オートマチック・ロード】
サイクロン・ロード(風の道) 「歩くのが面倒なら、風に運んでもらえばいいのです!」 咲姫は本道の上に、常に一定方向へ吹き抜ける特殊な気流の層を作り上げました。道に足を踏み入れるだけで、サイクロンの追い風が背中を優しく(かつ猛烈に)押し、目的地まで自動で運んでくれる「動く歩道」の風バージョンです。
咲姫式ウォーター・ジェット・ロード(水の道) さらに、炭酸泉の余剰分を利用した水路を整備。専用の浮き輪に乗れば、高圧のウォータージェットが加速をつけ、一瞬で丘の上まで打ち上げられます。
【おもてなしの極地:美食のワンダーランド】
道の先に待っているのは、ヘンゼルとグレーテルも真っ青な光景でした。
お菓子のおうちと炭酸の泉: テトが織り上げた「砂糖細工のカーテン」と、ハクが育てた「果実の壁」で作られた家。庭にはキンキンに冷えた炭酸がコンコンと湧き出る泉が。
お酒の川: 「飲み物はセルフサービスなのです!」という咲姫の指示により、うさちぁんが魔力で川の一部を「極上焼酎」に変質。魚たちが赤くなって楽しそうに踊る横で、人々は柄杓で直接お酒を汲み上げます。
温泉たまご&温泉饅頭: 到着した人々には、まずは胃を温めるための黄金たまごと、ガラムの蒸気技が光る「ふかふか温泉饅頭」が振る舞われます。
「そして最後はこれなのです! 誰でも参加・創作可能な『エトス・オープンパン工場』なのです!」
巨大オーブンの横には、誰でも自由に生地をこね、自分だけの「理想のパン」を焼ける巨大な工房が併設されました。 かつての敵兵も、迷子の子供も、隣村の商人も。みんなが真っ白な粉にまみれながら、笑ってパンをこねる。 「美味しいものを一緒に作れば、もう喧嘩なんてしてる暇はないのです!」
咲姫の鐘の音が響き渡る中、エトスフェリアは「飢え」と「争い」を忘れさせる、世界で一番温かい場所になったのでした。