ep.230 空飛ぶ宝船と、炭酸水の強襲(デリバリー・ウォーズ)
巨大オーブンから溢れ出す食糧を捌くため、咲姫の暴走はついに空へと至りました。
「余るなら、もっと配ればいいのです! ターゲットは......あっちの方で訓練してる王国軍のみなさん、いえ、世界中のみなさんなのです!」
【咲姫の暴走:エトス・フライング・デリバリー】
空飛ぶ宝船(エトス・トレジャー・シップ) 咲姫はテトに巨大な気球帆を作らせ、うさちぁんと協力して「風と水」の気流を強引に捻じ曲げました。船乗りとして任命された精霊たちは、お祭り騒ぎで空へと漕ぎ出します。 「荷卸しなんてまどろっこしいのです!」 咲姫の号令とともに、宝船は地上へ向けて物資の樽を爆弾のごとく次々と投下!
超高圧・炭酸ロケットの威力 さらに咲姫は、巨大な筒にお尻から魔力で極限まで高圧をかけた水を注入する「超高圧炭酸ロケット」を完成させました。その威力は凄まじく、音速を超えて遠方の紛争地帯へと着弾します。
【現場の悲喜劇:甘い雨の奇跡】
とある地域では、貴重な「甘味」を巡って二つの勢力が今まさに激突しようとしていました。「ここは俺たちのものだ!」と一人の戦士が剣を振り上げた......その瞬間! ドォォォォン!! 目の前に咲姫のロケットが突き刺さり、地面に深々とめり込みました。唖然とする彼らの頭上から、さらに宝船が投下した大樽が降り注ぎます。 「爆弾か!?」と身を構えた次の瞬間、偶然割れた樽から溢れ出したのは、エトスフェリア特製の甘い炭酸ソーダでした。 「雨か? なんだ、べとべとする......って、甘い! 猛烈に甘くて美味しいぞ!」 空から降ってきた「究極の甘さ」に、戦士たちは剣を捨てて大喜び。喧嘩の原因だった「甘味の取り合い」は、空からの恵みによって一瞬で仲直りへと変わったのです。
一方、荷物を投げ終えた宝船の精霊たちは、帰り道で美味しそうな果実や珍しいスパイスを自主的に採取して回ります。 「咲姫ちぁんが暴走すれば、また美味しいものが乗せてもらえるからね~♪」 精霊たちもまた、自らの「食の好奇心」のために、喜んで空の運び屋を務めているのでした。