ep.281 出陣の刻!女将の最終試験と月面の実地改修
十六夜館での「地獄の合宿」を終えた一行は、波留が用意した
特注の「おかもち(中身は精密インフラパーツ)」を抱え、月面拠点
『かぐや庵』へと帰還した。
「......ようやく、我が家に戻ってこれましたわ。波留様の視線がないだけで、
大気圧が50%ほど軽くなった気がしますわ」
「テラさん、本音が漏れてるよ。さあ、波留さんが『遠隔で見ていますわ』
って言ってたし、さっさと組み込んじゃおう!」
リオが急かす中、咲姫は茶器で練り上げた「高密度・魔力パテ」を
手に取り、アンペリアの基幹部に塗り込んでいく。
「ペタペタなのです! 猫二ちゃんのハッキング跡も、全部これで
バリアしちゃうのです!」
その時、拠点のモニターがパッと点灯し、波留の穏やかな顔が映し出された。
『皆様、作業は順調のようですわね。......あら、テラ様。
そのボルトの締め方、あと3.5度ほど甘いですわ。
それでは月面の重力変動に耐えられませんわよ?』
「ひっ!? は、はいっ! すぐに締め直しますわ!!」
画面越しでも伝わる波留の「プロの圧力」に、テラが飛び上がる。
どうやら波留は、旅館にいながら月面拠点の全センサーを
「おもてなしの範囲内」として掌握しているらしい。
一方、うさちぁんは「雑巾がけ」でレベルアップした筋力を活かし、
巨大な冷却水タンクを軽々と一人で持ち上げていた。
「どっこいしょぉ! ......あれ? なんだかタンクが羽みたいに軽いよぉ?」
「うさちぁん、すごいのです! ムキムキうさちぁんも可愛いのですー♪」
咲姫が拍手する横で、うさちぁんは自分の腕を見つめて首を傾げる。
「魂が抜けるほど磨かされた甲斐があったねぇ......。
これなら、一生分のお酒の樽も一気に運べちゃうよぉ......(遠い目)」
波留の遠隔指導という名の「最終試験」を受けながら、
エトスフェリアのインフラはみるみるうちに「和の精神」を宿した
強固なものへと組み上がっていく。
『ふふ、よろしいですわ。......では皆様。仕上げとして、
そのアンペリアに「心」を通わせるための最後の鍵を......
咲姫様、例の茶器をお願いいたしますわね』
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【空の章:進捗状況 5/6】
・波留:月面拠点全域を「客室」と定義し、遠隔で監視(おもてなし)中。
・テラ:波留の「0.1ミリ単位の指摘」に、もはや快感を覚え始めている(?)
・うさちぁん:雑巾がけの成果により、物理ステータスが異常上昇。
・リオ:波留の遠隔監視のおかげで、自分がツッコむ手間が省けて少し楽になった。
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