ep.390 聖域の雪と、地下100mの「支配中枢」
「にゃうにゃあ!最後に相応しい、最も神聖で最も強欲な場所を創造するのです!この雪の島こそ、新時代の信仰拠点『NkQ教』の総本山なのですー!!」
咲姫が湖の北端に浮かぶもう一つの島へ、強制的な「季節固定(TRANSFORM)」を施した。そこは、周囲の熱帯や湿地とは隔離された、永遠に雪が降り積もる静寂の島。その中央に、白銀に輝く巨大な聖堂が聳え立つ。
「...さらっと。本星系の精神支配拠点『NkQ教大聖堂』の落成を宣言します。
地上部:全スタッフおよび信者がNkQ(肉球硬貨)への忠誠を誓う聖域。
地下部:水深を超え、地下100mに広がる『咲姫専用スタジオ・ブロック』。 ここは地熱で暖かく、外の吹雪を忘れさせる贅沢な空間です」
アリシアが地下の設計図を広げると、そこにはこれまでの過酷な「小屋」とは比較にならない豪華な設備が並んでいた。「100人収容の食堂、喫茶店、メイド部屋、そして大小5つの本格スタジオ。...わんわん、サヤ、貴方たちの社宅(職場)もここになります」
「ワン!閣下の地下神殿、素晴らしい設備だワン! これなら100人分のフルコースも、このわんわんにお任せだワン!」執事・わんわんが燕尾服の裾を翻し、真新しい厨房へ駆け込む。
「良かった...。私たちの部屋はまともな作りよ。泥もマグマも逆さまも関係ないわ」メイド・サヤが、完備された「メイド部屋」を見て安堵の吐息を漏らす。咲姫の暴走を補完するため、彼女たち実務部隊には、最高の効率を発揮できる環境が与えられたのだ。
しかし、そのブロックの最奥。重厚な防音扉の先にある「咲姫の部屋」は、異様な空気を放っていた。「...さらっと。咲姫様の自室、兼『研究室兼監視室』です。ここから星系全体の全カメラ、および全スタッフのNkQ収支をリアルタイムで監視・操作します」
「にゃうにゃあ!ここが私の玉座なのです!喫茶店で一息つきながら、監視モニターで猫二や超新人が泥にまみれる姿を見る...これこそ最高の娯楽なのですー!!」
「ひ、ひぎぃぃ!僕らが雪の中で聖堂の除雪をしてる間、咲姫様は地下100mでヌクヌクと僕らの残高を見て笑ってるニャーー!!」総務部長・猫二が、氷点下の島で凍えた肉球を擦りながら叫ぶ。
「あはは、羨ましいならこの『使い捨てカイロ』を売ってあげるよぉ~。1個 石貨20NkQ(パン20個分) さぁ~。ツケなら1.1倍だよぉ~」うさちぁんが、聖堂の地下暖房の恩恵に預かりながら、雪上のスタッフたちにさらなる物資の「極」を突きつける。
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咲姫(総監修):地下100mの研究室兼監視室に鎮座。喫茶店や豪華食堂を備えた帝国を築く。
サヤ・わんわん:地下の豪華ブロック(職場兼用)に居住。咲姫の生活とスタジオ運営を支える。
アリシア:地下100mの管制室でNkQ教の帳簿を管理。
NkQ教:咲姫を教祖(?)とする、肉球硬貨への信仰と労働を美徳とする新興宗教。
猫二&超新人:地上の聖堂周辺で除雪作業。時給3NkQ は変わらず、カイロ1個で1日分の給料が飛ぶ。
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