ep.224 地下最深部、秘密の「0番倉庫」
商人が表の道で「美味しい!」と感動している裏で、咲姫は地下道のどん詰まり、出入口から一番遠い場所に、ガラムにも内緒で「0番倉庫」を完成させていました。
そこは、ひんやりとした静寂に包まれた、咲姫の聖域。 棚にはうさちぁんが夜な夜な飲みに来るための芋焼酎がずらりと並び、中央には特注の小さな調理場が鎮座しています。
「ふふふ......ここは誰にも邪魔されない、私とうさちぁんの秘密の楽園なのです。そして、今こそあの子(芋)たちの真の力を引き出す時なのです!」
目の前には、ハクが育てた『うさちぁんポテト』が山積み。 咲姫はそれを魔法でシュバババッ!と薄切りにすると、うさちぁんが授けてくれた「焼酎の蒸留熱」とガラムの石窯から引いた熱風を使い、究極の『自家製ポテチ』を自作し始めたのです。
「でも、ポテチだけじゃパンチが足りないのです。......お肉、脂の乗ったお肉が欲しいのです!」
咲姫の食欲センサーが山の方を向きました。 次の瞬間、山で呑気に鼻を鳴らしていた巨大なイノシシが、咲姫が放った「真空の刃(風魔法)」によって、一瞬で、まさに文字通り「チョンパ」されました。苦しませないのが咲姫流の慈悲です。
「確保なのです! これを細かく叩いて、醸し出すネギと一緒に詰めて......秘密のソーセージを作るのです!」
血抜きから調味、詰め作業まで、咲姫は「0番倉庫」の中で鼻歌まじりにこなしていきます。 「咲姫ちぁん、いい匂いする$301C♪ それ、うさちぁんの分もある~?」 いつの間にか、天井の隙間からうさちぁんが顔を出しています。
「もちろんなのです! 揚げたてのポテチと、ジューシーなソーセージ......。これがあれば、エトスフェリアの外交は百戦百勝なのです(つまみ食いしながら)」
こうして、エトスフェリアの地下深くには、街の公式記録には決して載らない「最高級の食料保存庫」が誕生したのでした。