ep.332 泥中の喝采! 15エトスの初陣興行
「いいか野郎ども、ついに本番だ! 銀河の富豪どもが、高い金払ってモニターの前に座ってやがる。一滴の涙も、一筋の泥も、すべて金に変えろ!」 怪獣リーダーの檄が飛び、遺跡のゲートが開いた。
新人、サヨ、アリスの三人は、演出のために「わざと」強化された巨大怪獣の前に立っていた。騎士の地獄特訓により、彼女たちは既にボロボロだ。だが、その「痛々しさ」こそが、観客(と咲姫)を熱狂させる最高のスパイスだった。
「...アリスさん、サヨさん。私、足が震えてます。でも、今日は逃げません...!」 「ええ。15エトスの誇り、見せてあげましょう」 サヨがクールに微笑み、アリスが力強く頷く。
「ガアアア!」と怪獣が吠え、わざとらしく三人を吹き飛ばす。泥にまみれ、重なり合うように倒れる少女たち。その絶望的な「絵画」に、モニター越しの咲姫が狂喜乱舞した。 「にゃうにゃああ! これですよ! 負けないで、お互いを支えて立つのですー!」
その声に応えるように、アリスがサヨの肩を貸し、新人が盾となって怪獣の突進を受け止める。最後は三人の合体(という名の、なりふり構わぬ体当たり)で怪獣が「派手に」爆発四散した。
鳴り止まない拍手(投げ銭)。収益メーターが爆上がりし、怪獣リーダーがガッツポーズを決める。 「よっしゃあ! 大黒字だ! 野郎ども、今日は祝杯だぞ!」
興行は大成功に終わり、ギルド『NUC』には久しぶりに活気が戻っていた。だが、主役の三人は心身ともに限界だった。 そんな彼女たちの前に、うさちぁんが「再建祝いで~す」と、怪しく光る虹色の酒瓶を持ってきた。
「はい、お疲れ様。これはね、隠し事も疲れも全部溶けちゃう、魔法の『心許し酒』だよぉ。女の子同士で飲むと、とっても仲良くなれるんだってぇ~」
咲姫はモニターの前で、ニヤリと笑った。 「にゃうにゃ! 経営が安定したら、次は私の本領発揮なのです! 怪獣くん、ここからは私の『特別演出』に切り替えるのです! 部屋の温度をさらに上げて、照明をピンクにするのです!」
「...さらっと」アリシアが部屋の鍵を施錠し、サヤが「ささっと」防音魔法を展開する。
密室となった祝勝会の会場。魔法の酒を一口飲んだアリスは、顔を真っ赤にしてサヨの服の袖を掴んだ。 「...サヨちゃん。さっき、助けてくれた時...すごく、嬉しかったの。...本当は、ずっとこうしていたくて」
普段はクールなサヨも、酒の力か、耳を真っ赤にしてアリスの肩に頭を預ける。 「...ずるいです、アリスさん。そんな顔で見られたら、私...エルフの理性が、保てません」
「あはは、いい雰囲気だねぇ~」と、つまみ片手に実況するうさちぁん。 その様子を見て、咲姫は鼻血を出しながら叫んだ。 「これなのです! 私が本当に見たかったのは、泥まみれの再建劇の後に訪れる、この甘いご褒美なのですー!」
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【興の章:進捗状況 4/8】
咲姫:経営破綻のストレスを「推しカプの尊さ」で全回復。もはや自分が一文無しであることを一ミリも気にしていない。
うさちぁん:魔法の酒を自分も飲み、「あはは、みんな可愛く見えるねぇ~」と新人の頭を撫で回してカオスを加速させる。
サヤ:「ささっと」この百合シーンの限定配信チケットを発売。価格は新人の時給100年分。
アリシア:「さらっと」ギルドの定款に「寮内での恋愛およびイチャイチャを強く推奨する」という項目を追記。
わんわん:「さくっと」三人がそのまま眠れるよう、最高級のふかふかベッドを「怪獣の経費」で搬入。
果林:「くいっと」サヨのあられもない姿を見て、「...ま、たまには羽目を外すのも教育の一環ね」と見逃す。
猫二:常務取締役として、背景に「舞い散るピンクの花びら」を散布するよう怪獣たちに人力でやらせる。
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