ep.381 建設の掟と、拉致された鷲獣人
「にゃうにゃあ! 拠点がなければ、最高の一作は撮れないのです! 全員、この空白の星系に、銀河一のスタジオを建てるのですー!!」
咲姫の号令で始まった星系開拓。 しかし、アリシアから提示された「労働基準」は、新通貨 NkQ(肉球硬貨) を用いた極めてシビアなものだった。
スタジオ建設: 仕事場のため、時給が発生。 超新人は 木貨3NkQ (お酒1杯分)に固定。
自分の家: 自己責任の私物につき、時給は発生しません。
社宅: 逃走中に咲姫が拉致してきた新スタッフ専用の聖域。
「ひぎぃぃ! 自分の家を建てる時間はタダ働きニャ!? スタジオ建設の時給で貰える 木貨5NkQ なんて、 安い宿の1泊代 で全部消えるニャーー!!」 総務部長・猫二が地面を掘りながら絶叫する。 100枚で上の単位へ上がる NkQの体系では、彼の時給は 石貨10NkQ(初級魔法の習得費用) に届くのさえ遠い道のりだ。
そこへ、咲姫が逃走中に拉致してきた一人目の新スタッフが引きずり出された。 「......え、あ、あの? ここはどこでしょうか? 私、お洗濯物を干していただけなのですが......」 真っ白な翼を持つ鷲獣人の女性が、天然な様子で首を傾げる。
「にゃうにゃあ! あなたは今日から、この星系の『空中撮影担当』なのです! さあ、社宅へ行くのですー!!」 「はぁ、空中撮影......。お給料は出るのでしょうか?」 「当然なのです! ランクが上がれば、 金貨10,000NkQ(特殊依頼報酬) だって夢じゃないのですー!!」 咲姫のデタラメな勧誘に、鷲獣人の彼女は「まぁ、それなら......」と、天然ゆえに現状を受け入れてしまった。
「あはは、いい心がけだねぇ~。家が欲しかったら貸し出してあげるよぉ~。一晩の宿代として、特別に 銅貨500NkQ(武官の平均給与分) もらおうかなぁ~」 うさちぁんが、 パン1個=1NkQ という基準を盾に、さっそくえげつない価格設定を提示する。
「500NkQ!? 僕の時給の100倍以上じゃないですかー!!」 超新人の絶叫が、建設中のスタジオに虚しく響き渡った。
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咲姫(総監修):星系全体の構造を「TRANSFORM」しつつ、拉致したスタッフで陣営を固める。
超新人: 時給3NkQ(酒1杯分) を握りしめ、自分の家を建てるための泥にまみれる。
鷲獣人の女性(新スタッフ):天然属性のため、拉致された自覚がないまま空中撮影の任に就く。
うさちぁん: パン1個=1NkQ の基準を悪用し、 銅貨500NkQ という暴利を宿代として請求。
猫二(総務部長):自分の家を建てる時給が出ないことに絶望。 白金貨(100,000NkQ) クラスの負債がさらに遠のく。
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