ep.329 怪獣コンサルの「15エトス」経営術
「いいか、野郎ども! 咲姫様のガマ口は空だ。これからは俺たちが、この『NUC(再建中)』を銀河一の稼げるギルドに変えてやるんだよ!」
遺跡の中央、ひび割れた大理石のテーブルを巨大な拳で叩き、怪獣リーダーが吠えた。
その対面に座らされているのは、時給15エトスに転落し、あまりのショックで虚空を見つめている新人と、現場監督(マネージャー)として腕を組む騎士。そして、なぜか特等席で「経営顧問」を気取り、怪獣秘蔵の薬草酒を煽っているうさちぁんだ。
「まず第一の再建案だ。新人を近隣惑星の『害獣駆除』に派遣する。だがな、ただ倒すだけじゃ時給15エトス分の価値しか出ねえ」
怪獣リーダーが鋭い眼光を新人に飛ばす。
「咲姫様は『ヒーローの苦労』が見てえんだ。だから、お前には『わざとピンチに陥り、ボロボロになりながらギリギリで勝つ』という演出を義務付ける。その映像を咲姫様に売って、俺たちが興行収入をがっぽり頂くって寸法だ」
「ええっ、八百長...いや、プロレスですか!?」
「違う! 『魅せるヒーロー業』だ! 騎士、お前がこいつを徹底的にしごけ。工期は3日。15エトス分の働きができなきゃ、昼飯のお粥は抜きだ」
「承知した。...新人、立て。お前には今日から『効率的なやられ方』と『涙を誘う立ち上がり方』を叩き込んでやる」
騎士の目が、かつての時給300エトス時代の「冷徹な社畜の眼光」に戻る。
モニターの隅で、空のお粥の器を抱えて泣いていた咲姫が、その光景を見てピクッと反応した。
「にゃうにゃ...。泥臭い...。でも、経営破綻からの『ガテン系再建ストーリー』...。これはこれで、新しいジャンルの扉が開く音がするのです!」
うさちぁんは、三杯目の酒を飲み干しながら、ケラケラと笑った。
「あはは、面白いねぇ! 怪獣がプロデューサーで、騎士くんがディレクター? じゃあ私は、その映像を高く売るための『サクラ』でもやってあげようかぁ~?」
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【興の章:進捗状況 1/8】
咲姫:一文無しだが、怪獣たちが勝手に進める「スポ根再建劇」に新たな萌えを見出し、食欲(プリン)を忘れて見入る。
うさちぁん:怪獣から「顧問料」として提供された酒を飲み干し、「再建が成功したらもっといい酒が出るよねぇ?」と不敵に笑う。
サヤ:「ささっと」新人の派遣契約書を作成。もちろん、怪我による医療費は「実費(時給3年分)」の設定。
アリシア:「さらっと」怪獣たちの活動を「NUC事業再生支援スキーム」として法的にパッケージ化。
わんわん:「さくっと」新人が派遣先で派手に吹っ飛べるよう、衝撃吸収材(ただしレンタル料発生)を遺跡の裏に用意。
果林:「くいっと」男臭い会議を遠目に見ながら、「後半に向けて、女の子たちのケアでも始めようかしら」と、百合の香りを予感させる微笑。
猫二:常務取締役として怪獣の書いた「超・非効率な根性論スケジュール」をPCで清書させられ、指が腱鞘炎ニャ。