ep.272 猫二の甘い罠!銀河オーディションと消えた参加費
猫二プロデュースによる「銀河フェス」の準備は、リオの悲鳴をBGMに
猛スピードで進んでいた。猫二は次に、さらなる「集金」......もとい、
「盛り上げ」のための企画をぶち上げた。
「ヘイお嬢さん、フェスにはスターが必要だにゃ。エトスフェリア全土から
才能を集める『銀河・超猫二オーディション』を開催するにゃ!」
その内容は、参加費として1人100エトスを徴収し、優勝者には「咲姫様と
デュエットできる権利(および、アンペリア1年分)」を与えるというもの。
咲姫は「新しいお友達が増えるのは大歓迎なのです!」と二つ返事で快諾。
うさちぁんも「オーディション会場でお酒を売れば儲かるねぇ♪」とノリノリだ。
翌日、月面拠点には銀河中から一攫千金を狙う精霊や獣人たちが殺到。
受付には、集まった参加費でパンパンに膨らんだ猫二のトランクがあった。
「にゃっふっふ......これだけあれば、宇宙の果てまで高飛びして
一生美味しいキャットフードが食べ放題だにゃ......」
猫二がトランクを抱えてこっそり裏口から逃げ出そうとしたその時、
運悪く(あるいは計画通りに)リオが立ちふさがった。
「待て、猫二。そのトランクの中身は何だ? まさか、参加費をそのまま
自分の懐に入れようとしてるんじゃないだろうな?」
リオの鋭い追及に、猫二は一瞬だけ鼻をピクつかせたが、
すぐにゴロンと地面に転がって、腹を見せ始めた。
「にゃー......にゃー(お腹が痛いにゃー)俺、ただのデリケートな
猫だにゃ。この重いトランクは、運動不足を解消するための
ダンベル代わりだにゃ......にゃーん」
「嘘をつけ! さっき『高飛び』って単語が聞こえたぞ!」
「にゃっ!? ......にゃーにゃー(空を飛ぶ夢を見てただけだにゃー)」
リオがトランクを没収しようと手を伸ばした瞬間、猫二は素早い動きで
それを回避。さらに、通りがかった咲姫に泣きついた。
「お嬢さーん! リオが俺の大切な『演出機材』を奪おうとしてるにゃー!」
「リオ、猫二ちゃんをいじめちゃダメなのです! 夢を壊すのはメッなのです!」
「......。......。......(胃を抱えてうずくまるリオ)」
こうして、参加費(猫二の逃走資金)は咲姫の庇護のもと、
なぜか「特注の黄金猫タワー型ステージ」の建設費用へと消えていった。
猫二は逃げ場を失い、自らの嘘を塗り固めるために、さらにド派手で
破滅的なイベントを企画せざるを得なくなるのだった。
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【楽の章:進捗状況 2/6】
・猫二:持ち逃げに失敗。やけくそでステージを巨大化させる。
・咲姫:オーディションの審査員長(という名の遊び)を満喫中。
・リオ:保険金の残高が「100エトス」を切った。
・テラ:隣の惑星で「なぜか月面の重心が0.003度傾いている」ことに気づく。
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