ep.371 芳醇の滝行と「兎吟醸:しっぽの泥」
「拝(はい)の章」第2回。修行といえば「水行」ですが、この惑星に普通の水など存在しません。 うさちぁんの気まぐれが、アリスとサヨに史上最も「芳醇で過酷な修行」を強いることになります。
「にゃうにゃあ! 巫女たるもの、魂を清めなければならないのです! 騎士神主を支えるため、アリスさん、サヨさん、修行(ロケ)の時間なのですー!!」
咲姫が指し示したのは、巨大な芋の断崖から流れ落ちる「滝」......。しかし、そこを流れているのは透き通った水ではありませんでした。 ドロリと白濁し、鼻を突くような強烈な吟醸香と、どことなく甘ったるい芋の香りが混ざり合った謎の液体。
「あはは、修行にはこれが一番だよぉ~。私の特製、『兎吟醸:しっぽの泥』さぁ~。度数は低いけど、粘り気はスピリタスの100倍。全身に絡みついて、魂を強制的に『発酵』させてくれるよぉ~?」 うさちぁんが、尻尾で酒樽を叩きながら不敵に笑う。
「......これ、お水じゃないですぅ。なんだか体が熱くなって、ふわふわしてきましたぁ......」 「アリス、しっかりして! 騎士さんのために、私たちが立派な巫女にならないと......!」 サヨがアリスの手を引き、白濁した「しっぽの泥」の滝へと足を踏み入れる。瞬間、強烈なアルコール揮発成分と芋の粘り気が二人を襲いました。
「これなのですー!! 滝に打たれ、酒に呑まれ、それでもなお美しく舞おうとする健気な姿! 騎士神主、これを見て何か感じることはないのですか!?」 咲姫の問いに、装束を纏った騎士は、大剣の柄を握り締めながら震えていました。 「......咲姫監督。私は今、神主としてではなく、一人の保護者として、あの滝を斬り伏せたい衝動に駆られています。娘たちに何を飲ませているのですか......!」
「がははは! 騎士先生、固いこと言いなさんな! 巫女が酔えば神も喜ぶ、これぞ『拝(はい)』の醍醐味よ!」 雷電が滝壺で「しっぽの泥」を桶ですくい、豪快に飲み干しては四股を踏む。その隣ではハヤテが、酒の粘り気を切り裂くような高速演武を披露し、飛び散る酒の飛沫で周囲を「酒浸しの聖域」へと変えていきました。
「......ふむ。泥の中の真実。......ズズッ。アリス、サヨ、この酒は餡子の甘みを引き立てる。修行の後は、お汁粉だ」 餡子熊王が、滝のほとりで悠然と鍋を火にかけ、酒の蒸気に包まれながら慈愛に満ちた(あるいは泥酔した)笑みを浮かべています。
「送るのです! 娘たちの純真な祈りを、この芳醇な泥と共に天へ!! 猫二さん、レンズが曇っても拭かずに撮り続けるのです! その曇りこそが『信仰の霧』なのですー!!」
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咲姫(演出兼・大司教):水行を「酒行」へと変換。アリスとサヨの「赤ら顔」を至高の被写体として捉える。
アリス & サヨ:度数こそ低いものの、「しっぽの泥」の粘り気と香りに翻弄され、千鳥足の舞を習得。
騎士(神主):神職の義務と親としての理性の間で葛藤。ネギ玉串を持つ手が怒りで震える。
うさちぁん:自家製ブランド「兎吟醸」の宣伝に成功。次は「修行体験セット」を売り出す予定。
ハヤテ:粘度の高い酒の中でも速度を落とさない「水中(酒中)輸送フォーム」を完成させる。
猫二:レンズにこびりついた「しっぽの泥」を舐めとる作業に従事させられ、間接的に泥酔。
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