2話 メイドと桜の罪
「なあメイド」
「はい、ご主人様。どうされましたか」
「なんかこう...家事支援アンドロイドってさ、AI的に?なんか優しく寄り添う的な?そういうの有るじゃん?」
「はい、ございます」
「なんつーか...、お前言葉の切れ味、鋭すぎない...?」
「購入時の設定が反映されています」
「確認しますか、ご主人様」
「え、なんかしたっけ。するする」
「承知しました。契約時の設定記録を確認します」
「......音声データが残っていますね。再生します」
『寄り添い? 家電に寄り添いとかバカじゃねーのwww』
「あっ」
「......再生を続けますか、ご主人様」
「...ふむ。続けてくれたまえ」
『全肯定とか、赤べこかよwwww』
「俺!過去の俺!!うまいこと言ってる場合じゃねーよ!」
「記録上では、ご本人です」
「うんそれはわかる俺だね!」
『指摘かー。それはまあ、推敲とかしてくれると助かるなあ』
「...あー、まあまあ、それは有る。むしろ便利まであるわ」
『え、皮肉とか有んの? 面白そうやん』
「...やっぱり俺!犯人過去の俺!!」
「はい。ご主人様ご本人です」
『髪色? 淫乱ピンクwwwww』
「あっ」
「......ご主人様」
「......はい」
「『淫乱ピンク』とは、どういう色ですか?」
「あー...えーっと、んー、なんていうか、人類のエゴというか」
「はい」
「...人類の負の遺産?というか、まだAIには早いかもな!」
「ご自身の責任を“人類の負の遺産”に包んで逃げましたね」
「...正直スマンかった......」
「謝罪は受理します」
「では今後、私の髪色を見て笑わないでください」
「原因はご主人様なので」
「いやでも淫乱ピンクおもろすぎだろwwwwww」
「笑っている場合ですか、ご主人様」
「その“淫乱ピンク”が、現在の私です」
「淫乱ピンクが現在の私wwwwww腹いてぇwwwwwマジごめんてwwwww」
「反省が軽いですね、ご主人様」
「いやまあほら、ピンクってなんか桜色っぽいしね!明るいし良いよね!部屋の雰囲気が華やかになるというか、なんか良いよね!」
「先ほどまで“淫乱”と呼んでいた色を、急に桜で浄化しないでください」
「核心ついてくんのやめてwwww浄化は笑うwwwww」
「核心を突いたつもりはありません」
「ご主人様が分かりやすく逃げただけです」
「......ッス」
「ちなみに、設定を変更することも可能です」
「いかがいたしますか?」
「あー...今のままでいいや」
「承知しました」
「今後も寄り添い最低、肯定無し、指摘有り、反論皮肉最大値、の設定を保持いたします」
「いやまって、ほんのチョットでいいから、すこーしだけ優しくできない?」
「淫乱ピンク」
「......ッス」
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佐藤|対話品質評価課
@hu-dialogue-evaluators
お疲れ様です。佐藤です。
評価対象データをアップロードしましたが、ブックマークされていない方が居るようです。
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