ホームSOUL TR@DEEpisode 5 CROSS COMPANY
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Episode 5 CROSS COMPANY

翌朝。
管理棟の執務室には、いつもの三人が集まっていた。
ゼロは端末へ視線を落としたまま口を開く。

「依頼だ」

「今回は早いねー」

ノアが椅子へ腰掛ける。
レートは静かにゼロを見た。

「内容は?」

「護衛だ」

三人が同時に目を瞬かせた。

「護衛?」

ノアが首を傾げる。

「珍しいな」

クランツも小さく呟いた。
ゼロは端末を机へ置く。

――ピッ――

─────────────────
>> ESCORT REQUEST

CLIENT
CROSS COMPANY

LOCATION
17 DISTRICT : ORPHAN
─────────────────

「クロス商会?」

ノアが画面を覗き込む。

「どこ?」

「物流組織だ」

ゼロは短く答えた。

「各地区を繋ぐ輸送を担っている」

「物流かぁ」

ノアは納得したように頷く。

「つまり荷物持ち?」

「違う」

クランツが即座に否定する。

「市場が動く限り、物流は止まらない」

ゼロも頷いた。

「止まれば各地区は孤立する。市場の血管だ」

レートは端末へ目を落とした。

「護衛対象は?」

ゼロが画面をスライドする。

─────────────────
>> ESCORT REQUEST

TARGET
CROSS COMPANY
─────────────────

「人物名じゃない?」

ノアが首を傾げる。

「正式な依頼は現地で説明される」

ゼロは立ち上がった。

「依頼主はすでにORPHANへ到着している」

「現地集合だ」

市場は今日も賑わっている。
レート達は市場を抜け、そのままORPHANの東ゲートへ向かう。

巨大な搬入口。
そこには見慣れない大型輸送車が停車していた。

濃紺の車体。
側面には銀色の紋章。
二本の線が交差するような意匠。
その下には、小さく刻まれた文字。

CROSS COMPANY

「おー......」

ノアが思わず声を漏らす。

「デカい」

「初めて見た」

クランツも静かに車体を見上げた。

――バタン――

一人の青年が輸送車から降り立った。

年齢は二十代後半ほど。
整ったスーツ姿。
胸元にはCROSS COMPANYのバッジ。

青年は三人を見ると、小さく微笑んだ。

「お待ちしていました」

穏やかな声。

「ORPHANの依頼屋、HODL BOLLINGERの皆さまですね」

レートが一歩前へ出る。

「ああ」

青年は軽く頭を下げた。

「クロス商会長、クロス・マージンと申します。本日は、皆さんに私の護衛をお願いしたい」

クロスは輸送車へ視線を向ける。
その表情から笑みが消えた。

「今回の荷は......」

短く息を吐く。

「少々、厄介でして」
あとがき朔來 織
最後までお読みいただき、ありがとうございます。 『SOUL TR@DE』は毎日18:00更新予定です。 面白いと思っていただけましたら、 評価・ブックマークで応援いただけると励みになります。 "SEE YOU AT THE NEXT MARKET."
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SOUL TR@DE作者:朔來 織
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「依頼だ」

「今回は早いねー」

ノアが椅子へ腰掛ける。
レートは静かにゼロを見た。

「内容は?」

「護衛だ」

三人が同時に目を瞬かせた。

「護衛?」

ノアが首を傾げる。

「珍しいな」

クランツも小さく呟いた。
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「クロス商会?」

ノアが画面を覗き込む。

「どこ?」

「物流組織だ」

ゼロは短く答えた。

「各地区を繋ぐ輸送を担っている」

「物流かぁ」

ノアは納得したように頷く。

「つまり荷物持ち?」

「違う」

クランツが即座に否定する。

「市場が動く限り、物流は止まらない」

ゼロも頷いた。

「止まれば各地区は孤立する。市場の血管だ」

レートは端末へ目を落とした。

「護衛対象は?」

ゼロが画面をスライドする。

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ノアが首を傾げる。

「正式な依頼は現地で説明される」

ゼロは立ち上がった。

「依頼主はすでにORPHANへ到着している」

「現地集合だ」

市場は今日も賑わっている。
レート達は市場を抜け、そのままORPHANの東ゲートへ向かう。

巨大な搬入口。
そこには見慣れない大型輸送車が停車していた。

濃紺の車体。
側面には銀色の紋章。
二本の線が交差するような意匠。
その下には、小さく刻まれた文字。

CROSS COMPANY

「おー......」

ノアが思わず声を漏らす。

「デカい」

「初めて見た」

クランツも静かに車体を見上げた。

――バタン――

一人の青年が輸送車から降り立った。

年齢は二十代後半ほど。
整ったスーツ姿。
胸元にはCROSS COMPANYのバッジ。

青年は三人を見ると、小さく微笑んだ。

「お待ちしていました」

穏やかな声。

「ORPHANの依頼屋、HODL BOLLINGERの皆さまですね」

レートが一歩前へ出る。

「ああ」

青年は軽く頭を下げた。

「クロス商会長、クロス・マージンと申します。本日は、皆さんに私の護衛をお願いしたい」

クロスは輸送車へ視線を向ける。
その表情から笑みが消えた。

「今回の荷は......」

短く息を吐く。

「少々、厄介でして」
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