第九話:装備を変えよう
リュウさんがかけてくれたバフは、ボスを倒したころに消えていった。
ボス部屋まで走って行かなかったら、途中で消えていたかもしれないね。
「見て! 大きい宝箱があるよ!」
「ボスを倒したら宝箱が出るんだ。開けるのを忘れないようにな。お金いっぱい入ってるから」
「これ、開けようとしたらかみついたりしない?」
「ミミックじゃないから大丈夫だよ。ほら」
ボスが立っていたところに大きな宝箱が現れて、ぼくはワクワクしちゃったよ。
でも、前に遊んだゲームでミミックっていう宝箱の姿をしたモンスターがいたから、開けるのはちょっとこわい。
ノクスが代わりに開けてくれた宝箱の中には、金貨と魔石と金属のアーマーと剣が入っていた。
「剣はオレがもらってもいいか?」
「うん、いいよ」
「アーマーはオレたちには装備できないから、防具屋に売ってお金にしよう」
「おっけー」
「じゃあ、街へもどろう」
ぼくたちは洞窟の外に出て、リュウさんに「ありがとう」って言って街へ帰った。
初心者ダンジョンのクリア経験値は、ものすごく多かった。
入ったときはレベル10だったのに、ぼくはレベル20まで上がったよ。
「レベルいくつになった?」
「20だよ。ノクスは?」
「オレは30になったよ。いっしょに装備を買いに行こうか」
「うん」
ボス部屋にあった宝箱から金貨を手に入れたぼくたちは、街の防具屋へ向かった。
このゲームの装備には10ごとの要求レベルというのがあって、上のレベルを装備することはできない。
種族によっては、レベルが足りていても装備できないものもあった。
「天使は重い装備がつけられないから、買うならレザーアーマーだな」
「獣人はどんな装備をつけるの?」
「スピードが大事な種族だから、レザーアーマーくらいがちょうどいい」
ぼくは、レベル20からつけられるレザーアーマーを買った。
ノクスは、レベル30からつけられるレザーアーマーを買った。
装備は上のレベルになるほどかっこよくなるみたいだ。
20のレザーアーマーはなにも模様がないのに、30のレザーアーマーには葉っぱの絵がかいてあった。
「杖には特殊効果がついてるものが多いから、ウィザードなら知力が上がるやつがいいぞ」
「知力は魔法のダメージに関係するんだっけ」
「そう。1上がるだけでもけっこう変わるから、知力アップがオススメだ」
防具屋の後は、武器屋へ。
ぼくはノクスのオススメで、青い石がついた木の杖を買ったよ。
青い石は知力アップの効果があって、レベル20の杖を持ったら知力+2になった。