ライブ配信の準備中......
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映画を見終わった後、俺たちはまた仕事に戻った
「よし、急いで急いで......」
大阪から帰ってきてからも仕事は相変わらず忙しかった......正直、オフィスでやってる仕事よりも忙しいくらいだった......
でも違うのは、幸せかどうかってことなんだよな......
「えっと......じゃあアキラちゃん、試しにやってみて......」
アキラちゃんはウェブカメラをユウタのノートパソコンに取り付けて......手際よくプログラムとカメラを接続した......
「あー......左腕を上げて......右腕を上げて......体を動かして......オーケー......」
今日は5人のVTuberの女の子たちに配信の準備を先に済ませてもらうことにした......場所のことで揉めなくて済むように
アキラちゃんは他のメンバーほどVTuberになりたいという意欲は強くなかったけど......それでもこの仕事に全力で取り組んでくれているようだった......
「よし......問題なさそうだな......」
「いいね......データをアキラちゃんのパソコンに送っといて......」
千早千秋、女装が趣味の男の子VTuber、趣味は射撃......チームによく馴染む変わったキャラクターだった......
モデルは黒髪ショートカットに眼鏡をかけた少女の姿で、軍服がよく似合う凛々しいクールなお姉さんタイプだった
正直言って、彼こそがタレントの中で唯一本物の男の子なんだよな......
「オーケー......じゃああとはお前次第だな......」
「はい......じゃあ俺、先に帰ります」
「気をつけてな......」
みんなが手を振って見送った......アキラちゃんは急いで家に帰っていった......
ハルの方も何だか落ち着かない様子だった......
「お前も手伝いに行けよ」
「は......はい!!」
ハルはアキラちゃんを追いかけて走っていった......
「そんなに速く走るなよ!! ノートパソコン壊れるだろ!!!」
残った俺たちは、次の準備のために俺の部屋に集まった......
「そういえば兄さん......さっきザメちゃんとエッチなことしてたって本当?」
俺はビクッとした......菓子袋を床に落としそうになるほどだった
「バカ言うな......あいつまだ17歳だぞ......そんなことするわけないだろ......」
俺は必死にかわそうとした......
ミフユはユウタとマユリンの方を見た......
「あれ~!?」
「その声のトーンは何なんだよ......」
でも正直......もし俺があの排卵日のことを思い出せていなかったら......今頃留置場で寝ていたことだろう......
「まあね......付き合ってるとこんなものよ......独身の私たちからしたら羨ましい限りだわ......ね、マユリン」
「そうですね先輩......」
二人の女子は肩を組んで俺たちの噂話を始めてしまった......
「それで......お前は?......シャルちゃんとエッチなことしたのか?」
「ちょっと待ってください!!! 俺たち本当に付き合ってるわけじゃないんですから!!! そんなことするわけないでしょう......」
まあ......こいつもなあ......
「お前もお前だよ......あいつがせっかく名前まで付けてくれたんだぞ......しかもあの子、なかなか可愛いじゃないか......あの子がお前にベッドに押し倒されてるところ想像してみろよ......」
「............うっ!!」
ユウタは瞬時に体を折り曲げた......俺は少し笑ってしまった......
「アキト兄さんだって......ザメちゃんがメイド浴衣着てるの見ただけで、エッチな気分になって彼女とそういうことしたくなったんじゃないですか!!」
「......うっ!!!」
今度は俺が体を折り曲げる番だった......仕方ないだろ......考えてもみろ......可愛い彼女がメイド服着てるんだぞ......メイド服だぞ!! しかもメイド浴衣だぞ......誰が我慢できるっていうんだ......
「お前だってそうだろ......シャルちゃんに毎日ナース服着てほしいとか思ってるくせに......」
「思ってません!!!」
俺たちは頭をぶつけ合った......
「技術的な話をすればザちゃんの方が、甘えてくる時めちゃくちゃ可愛いんだぞ!」
「そうですか!?......シャーロットみたいなツンデレの方が、甘えてくる時は普通に可愛い子より何倍も可愛いんですよ!!......」
「あ!?......ザちゃんの方が全然可愛いだろ......」
「違いますよ!!......シャーロットの方がずっと可愛いです!!」
こら!!!
二人同時の声が響いた......俺たちは音のした方を振り向いた......
見るとミフユが、女の子タレントたちが座って聞いていたディスコードを開いていた......
俺たちを呼んだのは他でもない......
{アキくん}
{イモくん......}
変態!!!!
やれやれ......
「よし......みんなこんにちは......」
[来たあああああ!!!!]
[やっほー!!]
[こんにちは、チアキちゃん!!]
[間に合った......]
[来たー!!]
「あー......その......こうやって配信するの初めてなんで......よろしくお願いします......」
[え......なんか声低くない?]
[え、軍人でもあるの?......銃の腕もいいってこと?]
[そうそう......声、全然女の子っぽくないよね......]
[え!?......この人男?]
「うん!......そうだよ......男だよ......その......女装が好きな男なんだ......」
[うおおおおおお!!!!!!]
[最高だ!!!]
[これだよ!!......探してたのは!!!]
[女装男子!!......理想のアイドルだ......]
俺たちはこっそりチャットを見て笑ってしまった......アキラちゃんは絶対今どうしていいか分からずにいるんだろうな......
「あ......え?......みんな......嫌じゃないの?」
[むしろ最高だから......]
[嫌じゃないどころか......めちゃくちゃ好きだよ......]
[好きに決まってるだろ......]
「そ......そうなんだ?......みんなちょっと変態だよね......」
そして彼女はチャットに自己紹介のウィンドウを開いて見せた......
「あー......私の名前は千早千秋、16歳、体重52キロ、身長164センチ、趣味は絵を描くこと、筋肉質な男性が出るゲーム、コスプレ、女装、メイク、牛丼、鰻丼、それから射撃かな......銃を集めるのと同人誌を描いて売るのも好きだよ......」
[すごい......射撃と絵を描くのって、全然合わない気がするんだけど......]
[チアキちゃんのペンネームは?......]
[射撃もするの? 動画ある?]
[彼女が撃ってるとこ見たい......]
[へえ......好きなものって、その人の個性がよく出るよね......]
「うーん......録画したのあるよ......ちょっと探してみるね......」
[でも不思議だよね......VTuberのタレント4人が全員女の子なのに、チアキちゃんだけ男の子なんて......]
[それがどうした......男でいいんだよ......]
[でもさ......チアキちゃんが彼女だったらいいだろうな......]
「あ......忘れるとこだった......」
チアキちゃんは「もう彼氏がいます......名前はハルくん、チームのスタッフです。残念だったね、みんな......」と書かれたスライドを開いた
[嘘だろ!!!!]
[やっぱりね......このチームに独身な人なんて一人もいないんだな]
[それもう向こうのスローガンなんじゃないか......]
「あ......これこれ......これは私がアビゲイル先輩と一緒に射撃場で練習した時のなんだ......先輩、めちゃくちゃ射撃上手いんだよ......」
彼女はみんなに動画を見せた......一人称視点で撮影された動画で、千早ちゃんが小型拳銃を的に向けて構え......一発ずつ的を撃っていく様子だった
そこから映像は、アビゲイルがウィンチェスター銃を正確に撃つ場面に切り替わった
[おお......]
[かっこよすぎる!!!]
[めちゃくちゃかっこいい!!!!]
[うわ......すごい!]
「はは......アビゲイル先輩ってさ......本当に射撃がめちゃくちゃ上手いんだよね......」
[そうだよね......]
[本当にかっこいい......]
「よし......それじゃあ続けていこうか......ついにこの時が来たよ......ヘレナ・ミスティックが、5人全員揃った瞬間だ!!」