青山アキト 第3話
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人がいじめられている時.....僕はどんなに怪我をしてもすぐに助けに入った
でも自分がいじめられる時....僕は無視して普通に過ごした
みんな僕ら二人を避けるようになった、でも陰口は相変わらず続いていた
僕の小学校時代の日々はまた日常の落ち着きを取り戻した
いじめられても大笑いした......何度もからかい合ったりした
誰かが双葉の机にいたずら書きをした時、僕は「モテるなあ、嫉妬かな」なんてからかったりした
あるいは笑われた時は、僕らも一緒に笑った
毎日こんな感じだった
「これが? アキトくんの家なんだ」
知り合って三ヶ月経って、僕らはもう下の名前で呼び合うようになっていた、今日、僕ら二人はお互いの家に行く話をしていて、僕はすごく彼女の家に行きたかったけど、双葉は先に僕の家に来たいと言った、それで結局僕の家に来ることになった
「うん.....綺麗だろ...うちラーメン屋の隣にあるんだ コンビニもあるし」
「でもまだ私の家より小さいですね」
「君のところと比べられるわけないでしょ」
彼女は笑った...僕は首を振りながら家のドアを開けた
靴が何足もきちんと並べられていた、ほとんどが伯父さんと伯母さんのものだった
「ただいま.....」
「あら?...おかえりアッくん 今日おばさんチーズケーキ作ったのよ―――――――」
このテンション高い彼女は僕の伯母さんだった、ヒメコ伯母さん
鮮やかなピンク色の着物を着た伯母さんは、いつものように元気よく走ってきて僕に抱きついた...でも、彼女は僕と一緒にいる可愛い女の子にすぐ気づいた
伯母さんはそれなりに有名な生け花の先生をしていた、確か伯母さんは僕くらいの年齢の時に立花というスタイルの生け花コンクールで優勝したこともあったはずだ
「お邪魔します...アキトくんの伯母様」
伯母さんは双葉をしばらくじっと見つめた......
それからすぐに意味ありげな笑みを僕に向けた
「伯母さんが考えてるようなことじゃないから」
「イケダさん!!! アッくんが女の子を家に連れてきたわよ!!」
「ちょっと!!! 僕らただの友達だから そんなつもりじゃ全然ないよ」
双葉は小さく笑った....また彼女はあの表情をした.....
彼女に「ただの友達」でいたいなんて言ったこと、撤回するのまだ間に合うかな?
僕ら二人は家の中に入って、それぞれチーズケーキを一切れ持って僕の部屋に上がった
「エッチなことする時は音立てるなよ」
「ちょっと! イケダさんったら....」
こんな失礼なことを言ったのは僕の伯父さん、イケダ伯父さんだった、伯父さんは弁護士をしていて、三十歳という若さで司法試験に合格して弁護士になった、その腕前はなかなか並ぶ者がいないほどで、親戚のおじさんたちはよく「さすが青山の血筋」だと言っていた、僕にはそれが何を意味するのか分からなかったけど、とにかく彼がすごい人だということだけ分かればよかった
伯父さんは青い縞模様の袴を好んで着て、片耳だけピアスをつけ、キツネみたいなずる賢い顔をしていた
伯父さんも伯母さんも日本の様々な芸術をすごく愛していて、二人ともいつも和服を着ていた、伯父さんが裁判所に弁論に行く時だけは服を着替えた
近所の人たちは二人のことを「着物カップル」と呼んでいたほどだった
僕も着るんだけど、家にいる時だけだった
「女の子の前で下品なこと言わないでよ伯父さん」
僕は少し彼を咎めた
「そうそう...良くないわよ」
「じゃあ....私も君に下品なことしたくなってきたな」
伯父さんはすぐにお姫様抱っこで伯母さんを抱き上げた
「バカね! 子供の前よ!」
僕ら二人は顔を見合わせてぎこちなく笑った.....僕は言い返した
「エッチなことする時は音立てるなよ 双葉みたいな無垢で純粋な女の子を汚したくないんだから」
「言うようになったわねアッくん!」
「紳士ね....お父さんそっくりだわ」
お父さん....僕を捨てていったあの父親が......紳士?
嘘だろ.....
「さて...今日は何して遊ぼうか」
「双葉って射撃ゲームしたことある?」
僕は三歳の頃から両親に捨てられて伯父さんと伯母さんと暮らしていた、母や父の写真は一枚もなかった、伯父さんに聞いてみると、僕の父は伯父さんにそっくりな顔をしていたらしい、ただピアスの穴は開けていなかっただけで
でもそうだとしても、僕は両親を積極的に探そうとも、彼らが迎えに来るのを待とうとも思わなかった、だって僕には伯父さんと伯母さんがいたから
「ずるいよ、銃が撃てないなんておかしいだろ、あなたが絶対ズルしてる」
「君が銃身詰まりやすい銃使ってるからでしょ、僕は悪くないよ」
良い友達がいる....温かい生活がある
だったら他に何が必要だっていうんだろう?
それを失わない限りは......
「.............」
「どうしたの?」
突然双葉が目を手で覆った.......右目を
「分からない...急に...痛くて....」
彼女は床に丸くなって倒れ込んだ......両手で目を強く押さえて.....
「伯父さん!! 伯母さん!! 助けて!」
これはただの始まりだった.....始まりに過ぎなかった
あの時の僕を....最終的に今の僕にした、始まりに