ホーム=ミステリーもミステリー4話 モデモンセンターラサシトタウン
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4話 モデモンセンターラサシトタウン


 火を吹くカラス焼却炉。

 ボォオオオ!!! と炎が口から出てくる。

 真っ直ぐ炎を受けてしまったが、それに耐える亀金庫。

 俺は冷静に声を掛けた。

「危ない一旦中止にしよう」
「「えー」」 

 様子を見て再開。

「亀金庫! 相手が接近したところにタックルで跳ね返せ!」
「飛べカラス焼却炉!」

 大きく空へ飛び上がる。

「思い切り急降下して、そのままの勢いで攻撃を入れるんだ!」

 俺はすかさず静止する。

「え! それは危ない」

 カラス焼却炉は、バサバサとゆっくり降りてきた。
 けんとは微妙な顔をし、だいちは明らかに渋い顔をしていた。

 また、少し経って再開した。

「だいち! 本気で来い!!」
「分かってる! カラス焼却炉飛びながら回転してドリルくちばしだ!!」

 カラス焼却炉は空中で、ぐるぐる回りスピードを速める。

 俺はそこでも静止しようと手をやる。

「いや、その技は危なすぎる」
「無視して行けー!!!」

 だいちは叫んだ。 

 そのままカラス焼却炉は亀金庫に当たる。
 バン!!! っと、つんざくような大きな音がした。

 重いはずの亀金庫は吹き飛ばされ、倒れた。

「亀金庫っ! くそ~覚えてろよ!」 

 俺は口を挟む。

「それ言わない方がいいかも。不意打ちもできるだろうしあまり覚えられてない方が次から有利になるのではないかなと思......って、それより亀金庫!」

 俺たちは三人で亀金庫の様子を見た。
 亀金庫は深く傷ついていた。

「カメキキキー」
「亀金庫ー」

 辛そうにけんとは亀金庫を抱く。そして、俺の方を向いてくる。

「怪我治さないと......」

 こうならないために、安全な技だけでやりたかったんだけどな......。

 だいちがけんとの肩を触る。

「モデモンセンターに連れて行こう!」
「うん」

 俺は手を腰にやり、二人に言う。

「ここまで首を突っ込んだんだ。気になるし俺も行くよ」
「ありがとうございます」
「サンキュー兄さん」

 俺は疑問に思う。

「それにしても勝負、負けたけど告白は諦める感じ?」
「そうだね......」

 けんとは俯き答えた。

「今は何よりも、頑張ってくれた亀金庫を治してあげたい」
「カーカー」

 カラス焼却炉も心配そうに見ていた。

「カラス焼却炉の方は無傷なんだな」
「鍛えてるからな」
 
 だいちは胸を張って言い張る。

「危ないことはあま――」
「分かってるよ。ちまちま母ちゃんよりうるさいなー兄さん」

◆◆◆

 俺たちはモデモンセンターのある場所まできた。
 はずだった。

「モデモンセンターどこだっけ?」

 前まであったはずのモデモンセンターが、そこにはなくなっていた。

「空き地......」

 亀金庫を抱えるけんとも、だいちも首を傾げる。

「あっ!」

 俺はあることに気づく。

 建て替えて移転したんだ......。

「そう言えば新しくなったって母さんから聞いたな」
「そうなの?」
「うん」

 だいちも頭を掻く。

「マジかよ」

 俺はスマホを取り出しマップを見るが、まだ更新されていないようで、新しいモデモンセンターの場所は出てこなかった。

 俺たちは、旧モデモンセンター前で立ちつくす。

「カメキキキー」

 亀金庫は辛そうに鳴く。

 うーーん......。

 俺は無意識にネックウォーマーを口元まで上げる。 
 雲が影を作って、辺りを暗くする。

 張り紙のようなものはないか? 看板はないか? 

 探す。
 が、なかった。
 
 人に聞くため通行人はいるか?

 周りを見る。
 でも、いなかった。

 何か他に情報はないか?

『新しくできたモデモンセンターの所ね、景色が凄く良かったわよ』

 母の言葉が頭によぎる。

「新しく出来たところ、景色が綺麗って言ってた」

 だいちも続けて話す。

「母ちゃんから、餌やりしてたって聞いた。適当に話し聞いてたからどこかは聞いてなかったけど......」

 俺は悩む。

 森......ではない「景色が綺麗」って言ってたから、ただの住宅街でもないだろうし、モデモンが必ずいるとは限らない。モデモンがある程度集まっていて、餌やりもできる、その場からあまり動かない場所......。

 雲がゆっくりと動き、影をどかす。
 俺はネックウォーマーを元の位置に下げた。

「池の側かな? 池ならここからも近いしそうかな」

 ラサシトタウンに、池は一つしかなかった。

「行ってみよう」
「そうだな!」

 俺たちは池に向かった。

◆◆◆

 俺たち三人はモデモンセンターの中に入る。

 他にもお客さんがいた。 

「見つかって良かった」
「ですね」
「そうだな」

◆◆◆

 席に並んで座り、呼ばれたので部屋に行く。

 白衣を着た女性が一人と、AEDを付けたモデモン――AEDレッサーパンダがいた。

「私は医者のヘルナです。それで、今回はどのような理由で来たのかな?」

 俺たちは何があったのか説明した。

「あーあのセンターね。前の建物が小さかったから、場所を変えて建て替えたのよ」
「そうなんですか」

 モデモンセンターの場所が変わったことを話してもらう。AEDレッサーパンダがヘルナさんの膝の上に座っている。

「モデモンバトルは禁止にしてもらえないかしらね。モデモンにとって危ないものなんだから」

 キラッと光るものが見えた。左手薬指には指輪がはまっている。

 結婚しているんだこの人。

「一旦表の椅子に戻っててください」

 とヘルナさんは言い、ヘルナさんに連れられ席に俺たちは座ろうとした。
 その時。 

 外の扉から入ってきたお客の男性一人が、ヘルナさんに近寄り膝をつく。

 そして叫ぶように言った。

「好きです。私と結婚してください!!!!」




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=ミステリーもミステリー作者:白くき
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 火を吹くカラス焼却炉。

 ボォオオオ!!! と炎が口から出てくる。

 真っ直ぐ炎を受けてしまったが、それに耐える亀金庫。

 俺は冷静に声を掛けた。

「危ない一旦中止にしよう」
「「えー」」 

 様子を見て再開。

「亀金庫! 相手が接近したところにタックルで跳ね返せ!」
「飛べカラス焼却炉!」

 大きく空へ飛び上がる。

「思い切り急降下して、そのままの勢いで攻撃を入れるんだ!」

 俺はすかさず静止する。

「え! それは危ない」

 カラス焼却炉は、バサバサとゆっくり降りてきた。
 けんとは微妙な顔をし、だいちは明らかに渋い顔をしていた。

 また、少し経って再開した。

「だいち! 本気で来い!!」
「分かってる! カラス焼却炉飛びながら回転してドリルくちばしだ!!」

 カラス焼却炉は空中で、ぐるぐる回りスピードを速める。

 俺はそこでも静止しようと手をやる。

「いや、その技は危なすぎる」
「無視して行けー!!!」

 だいちは叫んだ。 

 そのままカラス焼却炉は亀金庫に当たる。
 バン!!! っと、つんざくような大きな音がした。

 重いはずの亀金庫は吹き飛ばされ、倒れた。

「亀金庫っ! くそ~覚えてろよ!」 

 俺は口を挟む。

「それ言わない方がいいかも。不意打ちもできるだろうしあまり覚えられてない方が次から有利になるのではないかなと思......って、それより亀金庫!」

 俺たちは三人で亀金庫の様子を見た。
 亀金庫は深く傷ついていた。

「カメキキキー」
「亀金庫ー」

 辛そうにけんとは亀金庫を抱く。そして、俺の方を向いてくる。

「怪我治さないと......」

 こうならないために、安全な技だけでやりたかったんだけどな......。

 だいちがけんとの肩を触る。

「モデモンセンターに連れて行こう!」
「うん」

 俺は手を腰にやり、二人に言う。

「ここまで首を突っ込んだんだ。気になるし俺も行くよ」
「ありがとうございます」
「サンキュー兄さん」

 俺は疑問に思う。

「それにしても勝負、負けたけど告白は諦める感じ?」
「そうだね......」

 けんとは俯き答えた。

「今は何よりも、頑張ってくれた亀金庫を治してあげたい」
「カーカー」

 カラス焼却炉も心配そうに見ていた。

「カラス焼却炉の方は無傷なんだな」
「鍛えてるからな」
 
 だいちは胸を張って言い張る。

「危ないことはあま――」
「分かってるよ。ちまちま母ちゃんよりうるさいなー兄さん」

◆◆◆

 俺たちはモデモンセンターのある場所まできた。
 はずだった。

「モデモンセンターどこだっけ?」

 前まであったはずのモデモンセンターが、そこにはなくなっていた。

「空き地......」

 亀金庫を抱えるけんとも、だいちも首を傾げる。

「あっ!」

 俺はあることに気づく。

 建て替えて移転したんだ......。

「そう言えば新しくなったって母さんから聞いたな」
「そうなの?」
「うん」

 だいちも頭を掻く。

「マジかよ」

 俺はスマホを取り出しマップを見るが、まだ更新されていないようで、新しいモデモンセンターの場所は出てこなかった。

 俺たちは、旧モデモンセンター前で立ちつくす。

「カメキキキー」

 亀金庫は辛そうに鳴く。

 うーーん......。

 俺は無意識にネックウォーマーを口元まで上げる。 
 雲が影を作って、辺りを暗くする。

 張り紙のようなものはないか? 看板はないか? 

 探す。
 が、なかった。
 
 人に聞くため通行人はいるか?

 周りを見る。
 でも、いなかった。

 何か他に情報はないか?

『新しくできたモデモンセンターの所ね、景色が凄く良かったわよ』

 母の言葉が頭によぎる。

「新しく出来たところ、景色が綺麗って言ってた」

 だいちも続けて話す。

「母ちゃんから、餌やりしてたって聞いた。適当に話し聞いてたからどこかは聞いてなかったけど......」

 俺は悩む。

 森......ではない「景色が綺麗」って言ってたから、ただの住宅街でもないだろうし、モデモンが必ずいるとは限らない。モデモンがある程度集まっていて、餌やりもできる、その場からあまり動かない場所......。

 雲がゆっくりと動き、影をどかす。
 俺はネックウォーマーを元の位置に下げた。

「池の側かな? 池ならここからも近いしそうかな」

 ラサシトタウンに、池は一つしかなかった。

「行ってみよう」
「そうだな!」

 俺たちは池に向かった。

◆◆◆

 俺たち三人はモデモンセンターの中に入る。

 他にもお客さんがいた。 

「見つかって良かった」
「ですね」
「そうだな」

◆◆◆

 席に並んで座り、呼ばれたので部屋に行く。

 白衣を着た女性が一人と、AEDを付けたモデモン――AEDレッサーパンダがいた。

「私は医者のヘルナです。それで、今回はどのような理由で来たのかな?」

 俺たちは何があったのか説明した。

「あーあのセンターね。前の建物が小さかったから、場所を変えて建て替えたのよ」
「そうなんですか」

 モデモンセンターの場所が変わったことを話してもらう。AEDレッサーパンダがヘルナさんの膝の上に座っている。

「モデモンバトルは禁止にしてもらえないかしらね。モデモンにとって危ないものなんだから」

 キラッと光るものが見えた。左手薬指には指輪がはまっている。

 結婚しているんだこの人。

「一旦表の椅子に戻っててください」

 とヘルナさんは言い、ヘルナさんに連れられ席に俺たちは座ろうとした。
 その時。 

 外の扉から入ってきたお客の男性一人が、ヘルナさんに近寄り膝をつく。

 そして叫ぶように言った。

「好きです。私と結婚してください!!!!」




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