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⑥ 孤独

 "照和"47年4月某日。

 小学二年生になった雪子は、色々と悩んでいた。
 まず、クラスメートと話が合わない。
 表面上は誰とでも適当に相槌を打っているものの、全然楽しくないのである。

 男子は幼稚でガサツだ。話にならない。
 女子はまあデリカシーはあるけど、なんであんなに噂話が好きなんだろう?

 それから勉強は好きだけど、授業が退屈に思えて仕方がない。
 第一、進度がノロノロし過ぎだ。
 時間のムダとさえ思えてしまう。

 あんまり暇だから、本屋に行って、六年生までの国・社・数・理の各教科の参考書を、立ち読みで全部読みまくった。
 そしてドリルなどの練習問題も、六年生の分まで全部買って来て、すっかり解いてしまった。

 これらの件について父に相談すると、「じゃあ、読書をしてみたら?」と言われた。
 どうやら彼も、子どものころ、同じ思いをしたらしい。
 早熟な天才は、精神的に孤独なのである。

 それからは、平日は学校の図書室、休日になると図書館で、あらゆる本を読みふけった。
 雪子も自分の飢えた知識欲を、ジャンルを決めない数々の読書で満たすことにしたのだった。

 恋愛小説や、SF小説、推理小説や、伝記などのノンフィクションまで。

 色々読んでみたが、一番興味を惹かれたのは科学の本。特に宇宙や物理の本だった。
 アインシュタインの相対性理論なんて、シビレル内容だった。

 一度そうなると、中学や高校の物理の参考書などを中心に読みだした。
 そして次第に、大学生が読むようなものにまで手を出し始めたのだった。

 そこで、一つの壁にぶち当たった。
 より最先端のモノを知るためには、英語やドイツ語などの外国語が必要なのである。

 当然、雪子は外国語の勉強に着手した。
 その結果、小学二年生の終わりまでに、英語の日常会話は、ペラペラにしゃべれるようになっていたのだった。

 もうすぐ三年生か。そう言えば、お父さんが「春休みに引っ越すから、学校も転校になる」とか言ってたな。

 まあ、いいか。どこに行こうが小学生は同じ。
 適当に話を合わせておいて、私は好きな物理を楽しもうっと。
 ......そんなことを目論む雪子であった。
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⑦ 準備
真田雪子の第零章(セーラー服と雪女シリーズ③)作者:サナダムシオ
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⑥ 孤独

 "照和"47年4月某日。

 小学二年生になった雪子は、色々と悩んでいた。
 まず、クラスメートと話が合わない。
 表面上は誰とでも適当に相槌を打っているものの、全然楽しくないのである。

 男子は幼稚でガサツだ。話にならない。
 女子はまあデリカシーはあるけど、なんであんなに噂話が好きなんだろう?

 それから勉強は好きだけど、授業が退屈に思えて仕方がない。
 第一、進度がノロノロし過ぎだ。
 時間のムダとさえ思えてしまう。

 あんまり暇だから、本屋に行って、六年生までの国・社・数・理の各教科の参考書を、立ち読みで全部読みまくった。
 そしてドリルなどの練習問題も、六年生の分まで全部買って来て、すっかり解いてしまった。

 これらの件について父に相談すると、「じゃあ、読書をしてみたら?」と言われた。
 どうやら彼も、子どものころ、同じ思いをしたらしい。
 早熟な天才は、精神的に孤独なのである。

 それからは、平日は学校の図書室、休日になると図書館で、あらゆる本を読みふけった。
 雪子も自分の飢えた知識欲を、ジャンルを決めない数々の読書で満たすことにしたのだった。

 恋愛小説や、SF小説、推理小説や、伝記などのノンフィクションまで。

 色々読んでみたが、一番興味を惹かれたのは科学の本。特に宇宙や物理の本だった。
 アインシュタインの相対性理論なんて、シビレル内容だった。

 一度そうなると、中学や高校の物理の参考書などを中心に読みだした。
 そして次第に、大学生が読むようなものにまで手を出し始めたのだった。

 そこで、一つの壁にぶち当たった。
 より最先端のモノを知るためには、英語やドイツ語などの外国語が必要なのである。

 当然、雪子は外国語の勉強に着手した。
 その結果、小学二年生の終わりまでに、英語の日常会話は、ペラペラにしゃべれるようになっていたのだった。

 もうすぐ三年生か。そう言えば、お父さんが「春休みに引っ越すから、学校も転校になる」とか言ってたな。

 まあ、いいか。どこに行こうが小学生は同じ。
 適当に話を合わせておいて、私は好きな物理を楽しもうっと。
 ......そんなことを目論む雪子であった。
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真田雪子の第零章(セーラー服と雪女シリーズ③)作者:サナダムシオ
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