第31話 サマースクール〜泳ぐ!
夏休みも後半。
或呉巣高校では、毎年恒例のサマースクール。缶詰勉強会ですが、毎年割と人気の行事です。
海辺の宿泊施設。二日目午後は、参加者みんなでビーチ遊び...。ここで結ばれるカップルも多いと聞きます。
もちろん、空玲須も参加します。「勉強しなさい。」と母に怒られたからです。
一日目は、苦行に耐える勉強会。
夜は、明日への期待を込めるガールズトーク。
そして、ついに二日目!
生徒たちは、ホールに集められました。先生がみんなに告げます。
「あー、連絡。
本日午後のビーチの自由時間は...。」
自由時間は...まさか、無くなるのか?
みんなが息を呑む中、続きの発表です。
「『聖リディア女学院生徒会』のイベントが行われるため、午前十時からに繰り上げます。」
歓声!嬌声!
「やったぁー!」
もはやその日の午前中は、うずうずして勉強どころではありません。みんな時計をチラ見します。空玲須は、漢字の問題に苦戦します。「ギリシャのたびで、おおくのかみをしった」。
...さっぱりわかりません。
いよいよ!
午前十時になりました。
男子は、抑圧された欲望を解放します。
シャツを脱ぎ、今日のためにそれなりに鍛えた腹筋やらを露出!カノジョゲットの備えは万全です。
女子は、胸に秘めた思いをしまいます。
ラッシュガードと短パンで隠した中は、可愛い水着。あの人だけに見せるのです。
照りつける太陽!
青い空!
青い海!
まぶしい水着!
出井亜寧羅は、今日も体操をしながら、あたりを笑顔で明るくします。
「みんなー!
海に入る前に、準備体操しようね!」
「ハイッ!」
ファンの男子が整列して体操を始めます。
「フン。相変わらず明るいもんだぜ...。」
シャツに短パン。普段の体操着の美女通り過ぎます。その先には...。
空玲須です。そのナチュラルにしてパーフェクトな筋肉は、それなりの腹筋の男子のプライドをへし折りました。
「やあ、必歩流帝。泳ぐ?」
美女は、無言でシャツと短パンを脱ぎます。中からあらわになるセクシーボディ!男子の視線は釘付けです。
「うおおー」
パワフルに泳ぐ空玲須。その横をスイっーと泳ぐ必歩流帝。スピードは同じくらいです。
「!」
そこに近づく黒い影。速い。これは...。
競泳水着の出井亜寧羅が、水の上に跳ねます。
「やっほー!空玲須くーん!」
遊泳区域ギリギリの岩の上で一休み。
「出井亜寧羅、さっきの体操の奴らはどうした?」
必歩流帝が聞きました。出井亜寧羅は泳いだ海を指さして、
「あっちに浮いてるよ。」
空玲須と、必歩流帝は焦りました。
「助けに行かなきゃ!」
海をみると、浮いている男子たちが残らず救助されている様子が!
「水泳部のレスキュー実習も兼ねてるからね。安心して!」
そう言って出井亜寧羅は海に飛び込み、レスキューのお手伝い。あっという間に完了させて戻ってきました。
「ねえ、お腹すいちゃった。『海の家』行こうよ!」
自由自在に二人の周りを泳ぐ出井亜寧羅。
夏の出井亜寧羅は無敵です!