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第六十三話 魔導剣士ロイ、水着を選ぶ

「お客さんたチ、海を愉しむなラ、いいガイドつけるヨ!」

「そうだな。街を歩いてみたが、ところどころ現地語がわからない。でも、ガイドなんて、そうすぐ見つかるものなのか?」

「ヒカタ~! ガイドしてあげテ~!」

 奥に呼びかける、店員。

 「ハ~イ」という元気な声とともに、サンぐらいの歳の女の子が、奥から出てきた。

「ヨロシクデス! ヒカタいいマス! アタシに任せれバ、街のことは楽しみ尽くせるヨ!」

 やあ、店員さんとよく似ている。娘さんかな?

「海、行くデスカ?」

「そのつもりだが」

「水着、持ってマス?」

 そういえば、肝心なものを買っていなかった。

「買ってなかったな」

「じゃあ、買いにイキマショウ! オシャレな店、知ってマス!」

 ポンと、手を打つヒカタ。

 街を歩いていると、ヒカタも含めて、大半が黒髪褐色肌なのだが、色白でやたら髪色がカラフルな人間......それも女性が海や川を泳いでいるのを見かける。

「ヒカタ、あのカラフルな人たちは?」

「アレはマーメイド、ヨ! パルピアは、人間とマーメイドが、キョウゾンしてるノ!」

 へー。女ばかりで、子作りをどうしてるのか気になるが、サンと同じぐらいの歳のヒカタに訊くのも、気が引けるな。

「着いたヨ!」

 こりゃ、なんとも......。見事に女物ばかりだな。

 こうやって、ときどき自分の境遇を思い出させられるのが泣ける。

「ロイさ~ん、チョ~ローライズのセパレートがありましたよー」

「そうか、自分で好きなだけ着るといい」

 変態親父チックな好色アイで、小さな布をびよんびよんさせているクコに、ピシャリと言い放つ。

「え~? こういうのは、ロイさんみたいなイケメンガールが着てこそ、似合うんですよう~」

 無視。クコは、「む~」と言いながら、あっちへ行ってしまった。

「ロイ君。お姉ちゃんは、これにしようと思うの」

 ナンシアが掲げているのは、青い紐なしチューブトップに、クリーム色のローライズホットパンツ。......正直、いつもの格好と大して変わらん。

 だが、こういうときはこう言うもんだ!

「ああ、すごく似合ってると思う!」

「ほんとー!? じゃあ、これに本決め~!」

 るんたったと、会計に向かう彼女。しかし、本来、こんなキャラだったんだな。猫......いや、狼被ってたのか。

「姉貴~。これ、どうっすかね?」

 サンが取り出したのは、黄色のセパレート。胸元の面積があるやつだ。

「おお、似合ってる似合ってる。可愛いぞ」

「そこは、美しいって言ってほしかったっすけど......じゃあ、オレもこれで!」

 お二人目様、ご会計~。

「私わたくしは、やはり純白のワンピースですわね」

 おお、清楚清楚。見た目はな。

「あう......フランと被っちゃいました......」

 と、落ち込み声のパティ。ほんとにダダ被ってる。

「あら。じゃあ、私わたくしが変えましょうか?」

「いえ、ボクが変えるので......」

 二人が譲り合いをしてると、またもや変態親父チックな瞳で、こちらにクコがやってきた。

「どうです~、これ~? インパクトあるでしょ~」

 そう言って、クコが掲げたブツは、もはやただの紐。

「チームの名誉のために、もっと穏当なのにしてくれ......」

 頭を抱える。

「え~。ロイさん、ダメ出しばっかじゃないですか~」

「ダメ出ししたくなるようなものを、持ってこないでくれ......」

 「ちぇ~」と、またも奥に戻る彼女。

 クコと漫才やってる間に、パティが白のワンピース、フランが白のセパレートに決まったようだ。

「あと、決まってないのロイさんとクコさんだけですよ~」

 パティに急かされる。う~ん、セパレートは絶対嫌だしな......。

 これでいいか。

 赤いラインが縦に入った、黒のワンピースを手に取る。

「あら、かっこいい」

 買い終わって、こっちに戻ってきたナンシアから、お褒めの言葉をいただく。

「っす! 姉貴、クールっす!」

「そ、そうか? じゃあ、これにしよう」

 いやはや、女物水着を褒められて、浮かれる日が来るとはな......。人生、波乱万丈。

 で、最後のクコだが......。

「結局、えらい地味なの買ったな」

 彼女が選んだのは、薄緑のワンピース

「わたしみたいにヒョロいと、セパレート似合わないんですよぅ......。ああ、浜辺の男どもを悩殺したかったのに!」

 やれやれ。では、無事買い物も済んだし、海へ行こうか!
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女はAカップ以下の世界で! 冒険、観光、ウマいメシ!作者:みなはらつかさ
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第六十三話 魔導剣士ロイ、水着を選ぶ

「お客さんたチ、海を愉しむなラ、いいガイドつけるヨ!」

「そうだな。街を歩いてみたが、ところどころ現地語がわからない。でも、ガイドなんて、そうすぐ見つかるものなのか?」

「ヒカタ~! ガイドしてあげテ~!」

 奥に呼びかける、店員。

 「ハ~イ」という元気な声とともに、サンぐらいの歳の女の子が、奥から出てきた。

「ヨロシクデス! ヒカタいいマス! アタシに任せれバ、街のことは楽しみ尽くせるヨ!」

 やあ、店員さんとよく似ている。娘さんかな?

「海、行くデスカ?」

「そのつもりだが」

「水着、持ってマス?」

 そういえば、肝心なものを買っていなかった。

「買ってなかったな」

「じゃあ、買いにイキマショウ! オシャレな店、知ってマス!」

 ポンと、手を打つヒカタ。

 街を歩いていると、ヒカタも含めて、大半が黒髪褐色肌なのだが、色白でやたら髪色がカラフルな人間......それも女性が海や川を泳いでいるのを見かける。

「ヒカタ、あのカラフルな人たちは?」

「アレはマーメイド、ヨ! パルピアは、人間とマーメイドが、キョウゾンしてるノ!」

 へー。女ばかりで、子作りをどうしてるのか気になるが、サンと同じぐらいの歳のヒカタに訊くのも、気が引けるな。

「着いたヨ!」

 こりゃ、なんとも......。見事に女物ばかりだな。

 こうやって、ときどき自分の境遇を思い出させられるのが泣ける。

「ロイさ~ん、チョ~ローライズのセパレートがありましたよー」

「そうか、自分で好きなだけ着るといい」

 変態親父チックな好色アイで、小さな布をびよんびよんさせているクコに、ピシャリと言い放つ。

「え~? こういうのは、ロイさんみたいなイケメンガールが着てこそ、似合うんですよう~」

 無視。クコは、「む~」と言いながら、あっちへ行ってしまった。

「ロイ君。お姉ちゃんは、これにしようと思うの」

 ナンシアが掲げているのは、青い紐なしチューブトップに、クリーム色のローライズホットパンツ。......正直、いつもの格好と大して変わらん。

 だが、こういうときはこう言うもんだ!

「ああ、すごく似合ってると思う!」

「ほんとー!? じゃあ、これに本決め~!」

 るんたったと、会計に向かう彼女。しかし、本来、こんなキャラだったんだな。猫......いや、狼被ってたのか。

「姉貴~。これ、どうっすかね?」

 サンが取り出したのは、黄色のセパレート。胸元の面積があるやつだ。

「おお、似合ってる似合ってる。可愛いぞ」

「そこは、美しいって言ってほしかったっすけど......じゃあ、オレもこれで!」

 お二人目様、ご会計~。

「私わたくしは、やはり純白のワンピースですわね」

 おお、清楚清楚。見た目はな。

「あう......フランと被っちゃいました......」

 と、落ち込み声のパティ。ほんとにダダ被ってる。

「あら。じゃあ、私わたくしが変えましょうか?」

「いえ、ボクが変えるので......」

 二人が譲り合いをしてると、またもや変態親父チックな瞳で、こちらにクコがやってきた。

「どうです~、これ~? インパクトあるでしょ~」

 そう言って、クコが掲げたブツは、もはやただの紐。

「チームの名誉のために、もっと穏当なのにしてくれ......」

 頭を抱える。

「え~。ロイさん、ダメ出しばっかじゃないですか~」

「ダメ出ししたくなるようなものを、持ってこないでくれ......」

 「ちぇ~」と、またも奥に戻る彼女。

 クコと漫才やってる間に、パティが白のワンピース、フランが白のセパレートに決まったようだ。

「あと、決まってないのロイさんとクコさんだけですよ~」

 パティに急かされる。う~ん、セパレートは絶対嫌だしな......。

 これでいいか。

 赤いラインが縦に入った、黒のワンピースを手に取る。

「あら、かっこいい」

 買い終わって、こっちに戻ってきたナンシアから、お褒めの言葉をいただく。

「っす! 姉貴、クールっす!」

「そ、そうか? じゃあ、これにしよう」

 いやはや、女物水着を褒められて、浮かれる日が来るとはな......。人生、波乱万丈。

 で、最後のクコだが......。

「結局、えらい地味なの買ったな」

 彼女が選んだのは、薄緑のワンピース

「わたしみたいにヒョロいと、セパレート似合わないんですよぅ......。ああ、浜辺の男どもを悩殺したかったのに!」

 やれやれ。では、無事買い物も済んだし、海へ行こうか!
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女はAカップ以下の世界で! 冒険、観光、ウマいメシ!作者:みなはらつかさ
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