SufY.110:「紫芋プリン島」の目覚ましい発展!ピストン探索と《Mk-II》の来航
本拠地で職人たちが手掛けた最強の探検艦が届くまでの、咲姫たちの周囲探索と島内開拓の様子を描いた第110話です。
第一章:港を起点とした「ピストン探索」の開始
ザザザーーーッ!
新島『にんじんっ紫芋プリン島(仮)』の南側に建設された【にんじんっ紫芋大桟橋】には、今日もしなやかに波を打つ紫色の『濃縮紫芋&ブルーベリーカラメル海流』が打ち寄せていた。
「よし!本拠点の大桟橋と一次加工工場はバッチリ稼働中なのです!これより『にんじんっ紫芋プリン島』周辺海域の第二次ピストン探索を開始するのですっ!」
バウスプリットの先端で佩刀『符凛刀(ぷりんとう)』をバシッと突き掲げるのは、大遠征部隊の最高指揮官・咲姫(さき)である。
「おう!数日周期で周りの小島や海域を調査しては、ここ(大桟橋)へ戻って『一番湧き水』と糧食を補給する......このピストン方式なら、絶対に遭難する心配もねぇし効率的だな!」
操舵輪を握る猫二(ねこじ)が、新しく書き足された周辺地図を満足そうに広げる。
「ふにゃ~~♪探検から戻ってくるたびに、サヨちゃんたちの特製カニ汁と冷えたお酒が待ってると思うと、探索のやる気が倍増するお~~♪」
背中に白金酒樽を背負った代表・うさちぁんが、ひしゃくでお酒を煽りながら機嫌良く鼻歌を歌う。
こうして咲姫たちは、《プリンセス・キャロット号》を駆り、島周辺の未知の海域へ数日単位の「ピストン探索」へと乗り出したのである!
第二章:ピストン探索の成果と「にんじんっ紫芋城下町」の誕生
探索と補給を繰り返すこと数ヶ月。
咲姫たちのピストン探索は目覚ましい成果を上げていた。
【黄金糖サンゴ礁の発見】:島の東方海域で、高純度の糖分と白銀(14NkQ)を含有する巨大なサンゴ礁を発見!船体の強化塗料の原料として採取可能に。
【紫芋温泉の掘削】:島の北部の山麓で、掘啄士の考平と力将士の雷電が『絶品・紫芋カラメル温泉』を発掘!遠征組の疲労回復に劇的な効果をもたらす。
そして、探索隊が数日ぶりに本拠点の大桟橋へ戻ってくるたび、島の風景は劇的な進化を遂げていた。
本拠地『にんじんっ要塞ドック港』からの定期ピストン補給便(だいこんっ型貿易船やれんこんっ型護衛艦)が絶え間なく往来し、建築資材と開拓スタッフが続々と送り込まれてきたからである。
「あらあら、咲姫様、お帰りなさいませ!」
商人・アリシアが、算盤を弾きながら完成したばかりの街並みを案内する。
「数日のお出かけの間に、本拠点周辺の補給所はさらに拡張され、開拓スタッフたちの住宅エリア~~【にんじんっ紫芋城下町】が誕生いたしましたわ!」
「「「おおお......っ!?」」」
猫二が目を丸くする。
そこには、ほんの数ヶ月前まで手つかずの原生林だったとは思えないほどの美しい港町が広がっていた!
【巨大一次補給サイロ】:島内で採掘された『黒金(13NkQ)』や『紫芋果実』を自動集積・梱包し、本国へ発送する大型物流拠点!
【姫カフェ・紫芋プリン島支店】:出来立ての『超濃厚紫芋プリン』と『一番湧き水コーヒー』を提供する、職人や開拓民の憩いの場!
【絶壁・縦穴式エレベータードック】:山頂の観測所と港を数秒で結ぶ、滑車と全自動リフトによる立体交通網!
「す、げぇ......!単なる前線基地どころか、立派な『大貿易都市』になってるじゃねーか!」
猫二が感動の声をあげる。
「ふむ......!咲姫の計算通りなのです!これでいつでも極上の紫芋プリンと温泉が楽しめるのですっ!」
咲姫が誇らしげに胸を張る。
第三章:威容を誇る超大型船の来航!
そんなある日の夕刻。
「報告だす!報告だすーーーっ!」
見張り台の伐刺士・木鎌太郎が、木切専用鎌を手に持ちながら大声を張り上げた!
「本国からの定期ピストン輸送隊とは明らかに違う、とんでもなく巨大な船影が近づいているだす!!」
「なにっ!?敵か!?噂に聞く海賊船か何かか!?」
猫二が即座に謝心攻聖刀の柄に手をかける!
「待つワン!あの船体から出ている『ぷりにんっ因子(Pn)』の波動......これは敵じゃないワン!」
技犬士のわんわんがモニターの羊皮紙を叩く!
「周囲のPn値が過去最高レベルに安定しているワン!あれは......本拠地の『にんじんっ職人組』が手掛けた、僕たちの新しい“足”だワン!」
直後、紫色の濃密な海流を豪快に押し分け、霧の向こうからその圧倒的な巨躯を現したのは‥
従来のキャラベル級探検艦を遥かに上回るガレオン級の船体、白銀と黒金の二重複合耐圧装甲、そして黄金色の巨大なマストを誇る最新鋭艦......【にんじんっ型極大探検艦・2号艦】であった!
ブォォォォォォン......ッ!!
空洞全体を揺るがすような重厚で誇らしげな汽笛の音が、紫芋城下町の港全体に響き渡る!
「「「「お、おおお......っっ!!!!」」」」
港にいた開拓民や職人たちから、地鳴りのような大歓声が巻き起こった!
第四章:最強の足を得て、さらなる未知の果てへ!
ドスン......ッ!
【超大型・白銀第二次大桟橋】へ滑り込むように着岸した《プリンス・キャロットMk-II》の甲板から、本拠地から船を届けてきた職人頭が颯爽と飛び降りてきた。
「咲姫様!猫二さん!本拠地の『にんじんっ職人組』一同からのプレゼントだだす!」
職人頭が誇らしげに胸を叩く。
「新島から届いた『紫芋極上木材』と『黒金』、そしてわんわん技犬士の設計を元に作り上げた、我が社最高峰の極大探検艦だだす!『より強く、より早く、より大型へ』......全てにおいて1号艦を凌駕しているだだすよ!」
「すごい......!船内に小型艇の格納ドックまで完備されてるワン!」
わんわんが目をキラキラさせて甲板へ駆け上がる。
「ふむ......!素晴らしい造船技術なのです!職人たちの熱き想い、確かに受け取ったのですっ!」
咲姫が佩刀『符凛刀』を一閃し、黄金色の光を《プリンス・キャロットMk-II》の船首へと注ぎ込んだ!
すると、船底の『二連推進カラメル機構』がシャキーンと心地よい駆動音を立て、船全体がより一層力強い黄金のオーラを纏い始めた。
「よし!無制限の補給拠点『にんじんっ紫芋城下町』が完成し、最強の足も手に入ったのです!」
咲姫が新鋭艦の船首に立ち、遥か南の水平線......さらなる未知の海域へと指を突き出した!
「これより咲姫たちは、紫色の海のさらに先にある【未踏の極大海域】へ突入するのですっ!全員、出航準備なのですっ!」
「「「おーっっ!!Mk-IIの力、見せてやるだおーーーーっっ!!」」」
こうして、充実した補給拠点と進化した最強の探検艦を手に入れた咲姫たちは、大航海時代のさらなる新章へと向けて、力強く大海原へ漕ぎ出していくのであった!