ep.375 聖なる夜の経済改革と、総務部長の罠
「拝(はい)の章」最終回。狂乱のスポーツ教団は、驚天動地の「御利益価格」と、あまりにも残酷な「昇進人事」をもって、その幕を閉じます。
「にゃうにゃあ! 決着なのです! 涙のボレーシュートを放った超新人さん、あなたの執念は神(と私のカメラ)に届いたのです! 正式に時給22エトスを承認するのですー!!」
「...やった。ついに、ついに報われたのです...!」 ネギを杖代わりに、超新人が男泣きに暮れる。しかし、その歓喜を冷ややかな視線で見つめる影があった。
「あはは、おめでとう。じゃあ祝杯だねぇ~。今夜は特別、この惑星スピリタスを『御利益価格』で提供しちゃうよぉ~。驚きの...定価の1.1倍さぁ~」 うさちぁんが提示した、彼女の歴史上かつてない「良心的すぎる価格(※当社比)」に、現場が凍り付く。 「な、1.1倍だと!? あのうさちぁんが、ほぼ原価で酒を...!?」 雷電やハヤテが恐怖すら感じて震える中、うさちぁんは不敵に笑う。薄利多売で全信者の財布を根こそぎにする、新たなフェーズの商法であることに誰も気づいていなかった。
「そして重大発表なのです! 今回、地獄の芋大社を切り盛りした功績を称え、猫二さんを『NUC総務部長』に任命するのですー!!」 「部長!? ぼ、僕が部長!? ついに、下積みの猫生が終わったニャーーー!!」 猫二が歓喜のダンスを踊る横で、アリシアが手帳にさらさらと何かを書き込み、サヤは同情の眼差しを向けた。 「...さらっと。総務部長の職掌には、今回の惑星破壊、密造酒販売、および宗教紛争に関する全損害賠償の『最終責任者』が含まれます。おめでとうございます、猫二様」 「...うん。責任の押し付け先が、これで法的に確定したね」 何も知らない猫二だけが、夕陽に向かって「猫缶食べ放題ニャ!」と叫んでいた。
「さあ、合宿終了なのです! 全員、撤収! エトスフェリアに帰って、この『神話』を編集(バラマキ)するのですー!!」
騎士神主が芋神社の鍵を閉め(神主を解任されホッとし)、餡子熊王が残った酒と餡子を大事そうに抱え、一行は高速輸送船へと乗り込む。 窓の外では、芋大社の鳥居が、超新人が置いていったネギの香りと共に遠ざかっていった。
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咲姫(総監督):猫二を「総務部長」に釣り上げ、完璧なトカゲの尻尾切り体制を構築。
超新人:時給22エトスを勝ち取るも、うさちぁんの「1.1倍セール」で全額溶かす予感。
うさちぁん:薄利多売という新兵器で市場を破壊。
猫二(新・総務部長):肩書きの重さに震えるが、それが「賠償金の重さ」であることにまだ気づいていない。
騎士一家:日常への帰還。しかしアリスとサヨの体からは、まだ微かに「しっぽの泥」の香りが。
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