ep.358 爆掘!黄金卵の解体と、餡子熊王の暴走
「がははは! ついに手応えがあったぞ! このデカい『扉』の向こうには、銀河一の古酒が眠っているに違いねえ!!」 地上では、ドワーフのバッシュが狂喜乱舞していた。彼が掘り当て、スコップでぶち抜こうとしているのは、オムライスの丘の芯となっていた、あの「新人が産み落とした20mの巨大卵(の残骸)」である。
「バッシュさん! それは『禁忌の扉』なのです! その殻を割った瞬間に溢れ出すドラマを、私は撮りたいのですー!!」 穴の底から這い上がってきた咲姫が、泥まみれでカメラを構える。
バリィィィィィン!! バッシュの一撃が殻を砕いた。しかし、中から溢れ出したのは古酒ではなく、新人がネギ精霊の魔力で生成した、超濃縮・エメラルドグリーンの「ネギの汁」だった!
「にゃうにゃあ! 緑の奔流なのです! 黄色いオムライスの大地が、緑のネギ汁で染まっていく...これぞ『天国と地獄の色彩(カラー)』なのですー!!」
その奔流の傍らで、一人の巨漢が静かに震えていた。 餡子熊王である。彼は撮影の合間、自慢のインペリアルの中で「次なる究極の餡子」を熟成させていたのだが、うさちぁんの毒酒で脳のブレーキが完全に破壊されていた。
「...お汁粉に塩を入れて美味いなら...この『玉葱』という劇薬をぶち込んでも、美味いのではないか...?」 彼は震える手で、溢れ出した「ネギ汁」を掬い、さらに周囲に転がる「剥きたての玉葱」をインペリアルの中へ豪快に叩き込んだ。
「...ズズッ、ズズズッ...!!」 静寂が現場を支配する。餡子熊王の瞳がカッと見開かれ、背後の毛が逆立った。 「...甘い。だが、辛い。そして...尊いッ!!」
「これなのですー!! 演技を超えた、生命の神秘(ミステリー)! 餡子と玉葱とネギ汁の三重奏! ベテランの味覚が崩壊する瞬間を、全銀河に配信するのですー!!」 咲姫は、熊王の口元から滴る「緑色の餡子」という、およそ正気の沙汰とは思えないビジュアルを至近距離で連写した。
「あはは、おじいちゃん、ついに『向こう側』に行っちゃったねぇ~。その『玉葱餡子』一口一万エトスで買い取ってあげようかぁ~?」 うさちぁんが、緑色の餡子をタッパーに詰めようと、不敵な笑みで忍び寄る。
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【見の章:進捗状況 6/8】
咲姫(総監督):殻から溢れるネギ汁と、緑色の餡子を啜る熊王の画(え)に、最高の芸術性を見出す。
餡子熊王:毒酒と玉葱の相乗効果により、「甘味の地平線」を越えて新境地(迷宮)へ到達。
バッシュ:酒だと思って掘り当てたものが「ネギ汁」だったことに絶望し、さらに深く掘り進めようとする。
騎士:溢れ出したネギ汁を、咄嗟に「隠し味のソース」として活用すべく、巨大なボウルを持って奔走。
うさちぁん:新たな「毒物(新商品)」の誕生を確信し、利権の確保に動く。
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次回、ep.359「メイキング本編:地獄の生食、阿鼻叫喚のグルメレポート」