ep.366 進化する芽、噴き出す聖地(スピリタス)
「送(そう)の章」第6回。爆発という安易な結末を許さない、咲姫の「予想外」と、うさちぁんの「商機」が交差する、アルコール度数96%のクライマックスです!
「にゃうにゃあ! 没なのです! 爆発なんて、物理法則に従うだけの退屈な現象なのです! 私はもっと、理性を根底から揺さぶる『奇跡』が撮りたいのですー!!」
咲姫が巨大芋の芽を蹴飛ばした瞬間、事態は誰も予想しなかった方向へ変異した。蓄積された猛毒ガスが、周囲に漂う「うさちぁん印の毒酒」の粒子と化学反応を起こし、芽の先端から透明な液体が噴水のように噴き出したのだ。
「...待て。この匂い、ただの毒ガスじゃねえ。...これは、純度96%の精霊蒸留酒(スピリタス)だニャ!?」 気絶から目覚めた猫二が、その香りに鼻をピクつかせて叫ぶ。芋の芽が天然の蒸留器へと進化し、惑星そのものが「酒の泉」と化したのだ!
「あはは! これはお宝だよぉ~! 地球の酒を遥かに超える、惑星産スピリタス...これ一本で、定価の5万倍は固いねぇ~!」 うさちぁんが狂喜乱舞し、巨大な空瓶を抱えて泉へ飛び込む。しかし、噴き出す酒の量はあまりにも膨大で、彼女の細腕一本ではとても回収が追いつかない。
「くっ...背に腹は代えられないねぇ...! 全員、耳をかっぽじって聞きなよぉ~! 今からこの酒の瓶詰めを手伝うなら、一人につき2000エトス分、この『酒の現物』を支給してあげるよぉ~!!」
うさちぁんの「苦渋の決断(という名の餌)」に、極限状態の面々が反応した。 「...酒! 高純度の燃料、最短ルートで回収する!」 ハヤテが空瓶を手に残像を残して走り回り、雷電が四股を踏んで酒の飛沫を一箇所に集め、バッシュがスコップで新たな酒路を掘削する。 「...ふむ。芋の酒、餡子を溶かすには最適。...ズズッ、クハァッ!」 餡子熊王までもが、度数96%の衝撃にレベルアップの向こう側へと足を踏み入れた。
「これなのです! 毒を酒へと『送り』欲望を労働へと『送る』! ルコールに焼かれる喉仏、充満する芳醇な狂気...ピジョンさん、上空からこの『泥酔した惑星』を撮りきるのですー!!」
「ひぎぃぃ! 監督、空気がもう可燃性ですぅー!! 誰かが火をつけたら星ごと消えますニャー!!」 ピジョンの悲鳴も、酒の波音に消えていく。超新人は酒の泉にネギを浸して「ネギ焼酎」を勝手に生成し、騎士は酔ったサヨとアリスに両脇から酒を注がれ、もはや撮影現場は収拾不能な「銀河一危険な飲み会」へと変貌した。
「...いい画が撮れたです♪」 咲姫は満足げにシャッターを切り、酔っ払いたちがフラフラと酒を運ぶ「千鳥足の行進(パレード)」を、今作のラストカットに定めた。
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咲姫(総監督):爆発というベタなオチを回避し、惑星規模の「酒宴」を演出しきる。
うさちぁん:苦渋の決断で「人件費(現物支給)」を払うが、それ以上の利益を確信して悪い顔。
雷電 & ハヤテ:2000エトス分の酒を勝ち取るため、人理を超越した速度で瓶詰めを完遂。
超新人:新種「芋ネギスピリタス」の元祖を名乗り、宇宙の酒造メーカーから目をつけられる。
猫二:酒の現物支給に釣られて一番働いたが、度数が強すぎて報酬を一口飲んだ瞬間に再度気絶。
アリシア:「さらっと。この酒の輸出に関する法的トラブルの責任も、すべて猫二様に帰属します」
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