ep.352 結(けつ)の章完結:オムライス・イグニッション! 銀河の彼方へ
「...にゃうにゃあ。無理なのです。1000億個の卵と1億樽のケチャップライス...これ、一生かけても食べきれないのです...!」 咲姫が、巨大なオムライスの山脈を見上げて絶望の溜息をつく。しかし、その瞳にはすぐに狡猾なプロデューサーの光が戻った。
「...待てよ。この絶妙な半熟加減、この米の一粒一粒のコーティング...これ、最高のトランポリンになるのではないですかーっ!?」
「...なるほど。脱出を諦め、オムライスと一体化する。それも一つの計算ですね」 アリスが事務用電卓を叩き、弾力係数を算出する。 「騎士さん! 聖なる包丁で卵の殻をジャンプ台の形に切り出してください! サヨちゃん、精霊魔法でお米を接着剤にして、巨大なスロープを作るんです!」
「了解です! 騎士さん、私たちの愛の反動を、すべて跳躍力に変えましょう!」 騎士が光速の包丁さばきで殻を成形し、サヨが粘り気のあるケチャップライスでそれらを固定していく。惑星の半分を覆う、巨大な「オムライス・カタパルト」が完成した。
「ガハハ! 野郎ども、全速力で助走や! この弾力、現場の根性で宇宙まで飛ばすぞ!」 怪獣リーダーたちが新人をラグビーボールのように抱え、オムライスの斜面を猛ダッシュする。
「あはは、お酢の酸味で体が軽くなった気がするねぇ~。...さあ、銀河の果てまでひとっ飛びだよぉ~!」 うさちぁんが、定価の200倍の「燃料用(?)米焼酎」を地面にぶち撒け、導火線に火をつけた。
「これなのです! 全員で跳ぶのです! 成層圏という名の『オムライスの皮』を突き破り、自由の空へダイブするのですー!!」
せーの、で全員が巨大な半熟卵の海へと飛び込んだ。 ボヨォォォォォン!! 1000億個の卵の弾力が、騎士たちを、怪獣を、そして泣き叫ぶ魔王(新人)を、光速を超えた速度で宇宙へと弾き飛ばした。
「あははは、良い眺めなのです~...」 オレンジ色に染まる玉葱惑星を眼下に、咲姫は宙を舞いながらシャッターを切る。 レンズに映るのは、ケチャップまみれで空を飛ぶ、NUCの奇妙な「家族」たちの笑顔(と悲鳴)だった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【結の章:完結】
咲姫(主人公):成層圏を突破する瞬間の「オムライスの皮が弾ける音」を録音。銀河一のドキュメンタリーを完成させ、満足げに宇宙を漂う。
騎士(聖騎士):空中で「宇宙一速いみじん切り」を披露しながら、元のNUCギルドへと放物線を描いて落下中。
新人(元魔王):怪獣リーダーに抱えられたまま「...次は絶対、ネギだけの惑星にするからなー!」と負け惜しみを叫びながら帰還。
うさちぁん:宇宙の無重力空間で、こぼれないグラスを開発。2.1倍価格で騎士に売りつける準備を整える。
アリシア:地上で「さらっと。皆様の着陸地点に『着陸料』と『清掃代』の請求書を設置しておきました」と、笑顔で待機。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
これにて「転・結の章(ep.337~352)」堂々の完結です!