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3話 微睡み

 大学へ行く。子どもの頃は、2040年なんて空飛ぶ車が街中を飛び回っているし、動く歩道やなんなら家から瞬間移動して会社や学校に行けるようになると思っていた。
 しかし、現実は違う。残念ながら今日も俺は満員電車に揺られ、大学へ向かっている。
「空飛ぶ車とか、欲しいな...」
 ため息をつく俺をを笑うかのように快晴だ。今日も暑くなる。

 キーン、コーン、カーン、コーン...
 いつも通りの退屈な講義も終わる。
「よっ!今日は寝てなかったな。」
 茶化してくる声にそっけなく返した。
「いつも寝てるわけじゃない。」
「まさか、彼女でもできたのか?」
「そんなわけないだろ。」
「だよなぁ、お前に彼女ができるなら俺は今頃ボン!キュッ!ボンのハーレムができてたっておかしくないもんなぁ...」
「寝言は寝て言え。」
「お前が言うかよ。」
 二人して笑ってしまう。
「なぁ、今日の飲み会くるか?女の子達にも声をかけてるんだぜ?」
「悪いな。今日もパスで。」
「やっぱり彼女...」
 途中だがチョップをかまし、手を振って先に行くことにした。
「はいはい、理想の可愛い子がいるといいな。」
 軽口を叩きながら、教室を出て帰る。今夜は約束もあるから、その分澪と長く過ごせるよう早く寝なければ。
 帰宅し、夕飯や入浴等やる事を済ませると早々に眠りにつく。うとうとしながら徐々に鐘の音が聞こえてきて、現実が遠ざかる感覚がくるー

  ♢ ♢ ♢

 見慣れた天井だ。窓からは朝日が差し込んでいる。窓を開けると爽やかな風が入り、白いカーテンを揺らす。
 足音が聞こえてくる。
「お兄ちゃん!おはよう!」
 澪が飛びついてきた。
「大丈夫?怪我とかしてない?思いっきり抱きついていいよ!癒してあげる!」
「大丈夫だよ。心配してくれてありがとう。」
 抱きつくかわりに頭を撫でる。
「良かった。」
 澪が気持ちよさそうに目を細めて、ニコッと笑う。
 今日も可愛い。そのまま澪を抱き上げて
 「今日も可愛いな...」
 気づけば声に出てしまっていた。
「えへへ。」
「あの2人はいつ来るのかな?来るまで何しようか。」
 澪が困ったような、どこか楽しそうな表情でこちらを見ている。
「お兄ちゃん...実はね...もう来てるの。」
 嫌な予感がして、ゆっくりと振り返る。
 ダイニングテーブルに昨日の二人組が座っている。白衣の方はニヤニヤしながらこっちを見ている。
「...おじゃましてます。」
「どうも〜続けていいよ。」
 久しぶりに夢なら覚めてくれと思った。

  ♢ ♢ ♢

「さて、お兄ちゃん(笑)も落ち着いたところで」
「おい」
さらっと何かつけられていた。納得がいかない。
「色々お話しようか。」
「じゃあ、改めて。私は神代 真琴。できれば名前で呼んで欲しいな。」
「はい!真琴おねーちゃん!」
 澪の返事を聞いた真琴が固まった。
「もう一回。」
「え?」
「もう一回呼んで」
「真琴おねーちゃん?」
 固まったまま震え始める。
「!!〜〜〜可愛いぃい!」
「真琴、話が進まない。」
「はいはい。こっちは一ノ瀬 栞ちゃん。」
「一ノ瀬 栞よ。好きに呼んでくれて構わないわ。」
「はい!栞おねーちゃん!」
「...好きにしなさい。」
 少し照れているようだ。うちの妹はかわいいからな。
「じゃあ今度こそ話を...」
「その前にいいか?」
「なに?」
「なんで当たり前のようにうちにいてくつろいでるんだ。」
「昨日約束したでしょ?」
 さも当然のような顔をした真琴に平然と返される。
「話をする約束はしたな。家に入れるとは言ってない。」
「大丈夫だよ。今日は玄関から入ったから。壁も壊してないよ?」
「違う、そこじゃない。」
思わず頭を抱えた。
隣で澪がくすくす笑っている。
「ちゃんとインターホン押して、澪ちゃんに入れてもらったよ?」
「澪...知らない人を家に入れてはいけません。」
「知ってる人だもんねー」
「ねー!」
2人が笑う。俺はさらに頭を抱えた。
「もういい。話を進めてくれ。」
「はいはい。」
 真琴が立ち上がり指を鳴らす。光が集まり、ホワイトボードや電子スクリーン、ノートパソコンや各種筆記用具が出てくる。
「はい、会議室の完成。」
「家を勝手に改造するんじゃない。これどうやって...」
「まーまー、その辺も含めて全部知ってる事は話してあげるから。ほら座って座って。」
 何を言っても無駄な気がしたので大人しく椅子に座る。
「まず確認だけど...」
 真琴がボードにデカデカと『ユメセカイ』と書いた。

「君は、このセカイの事をどういうものだと思ってる?」
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re:Dream作者:夜更かし虎
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 大学へ行く。子どもの頃は、2040年なんて空飛ぶ車が街中を飛び回っているし、動く歩道やなんなら家から瞬間移動して会社や学校に行けるようになると思っていた。
 しかし、現実は違う。残念ながら今日も俺は満員電車に揺られ、大学へ向かっている。
「空飛ぶ車とか、欲しいな...」
 ため息をつく俺をを笑うかのように快晴だ。今日も暑くなる。

 キーン、コーン、カーン、コーン...
 いつも通りの退屈な講義も終わる。
「よっ!今日は寝てなかったな。」
 茶化してくる声にそっけなく返した。
「いつも寝てるわけじゃない。」
「まさか、彼女でもできたのか?」
「そんなわけないだろ。」
「だよなぁ、お前に彼女ができるなら俺は今頃ボン!キュッ!ボンのハーレムができてたっておかしくないもんなぁ...」
「寝言は寝て言え。」
「お前が言うかよ。」
 二人して笑ってしまう。
「なぁ、今日の飲み会くるか?女の子達にも声をかけてるんだぜ?」
「悪いな。今日もパスで。」
「やっぱり彼女...」
 途中だがチョップをかまし、手を振って先に行くことにした。
「はいはい、理想の可愛い子がいるといいな。」
 軽口を叩きながら、教室を出て帰る。今夜は約束もあるから、その分澪と長く過ごせるよう早く寝なければ。
 帰宅し、夕飯や入浴等やる事を済ませると早々に眠りにつく。うとうとしながら徐々に鐘の音が聞こえてきて、現実が遠ざかる感覚がくるー

  ♢ ♢ ♢

 見慣れた天井だ。窓からは朝日が差し込んでいる。窓を開けると爽やかな風が入り、白いカーテンを揺らす。
 足音が聞こえてくる。
「お兄ちゃん!おはよう!」
 澪が飛びついてきた。
「大丈夫?怪我とかしてない?思いっきり抱きついていいよ!癒してあげる!」
「大丈夫だよ。心配してくれてありがとう。」
 抱きつくかわりに頭を撫でる。
「良かった。」
 澪が気持ちよさそうに目を細めて、ニコッと笑う。
 今日も可愛い。そのまま澪を抱き上げて
 「今日も可愛いな...」
 気づけば声に出てしまっていた。
「えへへ。」
「あの2人はいつ来るのかな?来るまで何しようか。」
 澪が困ったような、どこか楽しそうな表情でこちらを見ている。
「お兄ちゃん...実はね...もう来てるの。」
 嫌な予感がして、ゆっくりと振り返る。
 ダイニングテーブルに昨日の二人組が座っている。白衣の方はニヤニヤしながらこっちを見ている。
「...おじゃましてます。」
「どうも〜続けていいよ。」
 久しぶりに夢なら覚めてくれと思った。

  ♢ ♢ ♢

「さて、お兄ちゃん(笑)も落ち着いたところで」
「おい」
さらっと何かつけられていた。納得がいかない。
「色々お話しようか。」
「じゃあ、改めて。私は神代 真琴。できれば名前で呼んで欲しいな。」
「はい!真琴おねーちゃん!」
 澪の返事を聞いた真琴が固まった。
「もう一回。」
「え?」
「もう一回呼んで」
「真琴おねーちゃん?」
 固まったまま震え始める。
「!!〜〜〜可愛いぃい!」
「真琴、話が進まない。」
「はいはい。こっちは一ノ瀬 栞ちゃん。」
「一ノ瀬 栞よ。好きに呼んでくれて構わないわ。」
「はい!栞おねーちゃん!」
「...好きにしなさい。」
 少し照れているようだ。うちの妹はかわいいからな。
「じゃあ今度こそ話を...」
「その前にいいか?」
「なに?」
「なんで当たり前のようにうちにいてくつろいでるんだ。」
「昨日約束したでしょ?」
 さも当然のような顔をした真琴に平然と返される。
「話をする約束はしたな。家に入れるとは言ってない。」
「大丈夫だよ。今日は玄関から入ったから。壁も壊してないよ?」
「違う、そこじゃない。」
思わず頭を抱えた。
隣で澪がくすくす笑っている。
「ちゃんとインターホン押して、澪ちゃんに入れてもらったよ?」
「澪...知らない人を家に入れてはいけません。」
「知ってる人だもんねー」
「ねー!」
2人が笑う。俺はさらに頭を抱えた。
「もういい。話を進めてくれ。」
「はいはい。」
 真琴が立ち上がり指を鳴らす。光が集まり、ホワイトボードや電子スクリーン、ノートパソコンや各種筆記用具が出てくる。
「はい、会議室の完成。」
「家を勝手に改造するんじゃない。これどうやって...」
「まーまー、その辺も含めて全部知ってる事は話してあげるから。ほら座って座って。」
 何を言っても無駄な気がしたので大人しく椅子に座る。
「まず確認だけど...」
 真琴がボードにデカデカと『ユメセカイ』と書いた。

「君は、このセカイの事をどういうものだと思ってる?」
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