ホーム最後の悪魔は生き残りたい72番目の悪魔
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72番目の悪魔

夢を見ていた。
赤い部屋。
一冊の本を探していた。
その本がどのような本だったかは思い出せない。
探してたらいつの間にか白い光に包まれた。

___________________

目を覚ました。
身体が痛い。
部屋には無駄に豪華な椅子が一脚。
その椅子から立ち上がると、僕は寝ぼけながら歩き出す。

部屋の奥には宝石が散りばめられた真っ赤な木の扉が眩しい。

扉を開くと広い空間に長いテーブルが奥まで続く。
既に席は埋まっている。
立ち止まっているわけにも行かず、部屋の奥に歩き出す。
テーブルの半分ほどを歩くと、自分の座るべき席がどれか分かった。
一番奥の席だ。
そこしか空いてないからね。

着席者の顔に視線を走らせるも、顔にはモヤがかかっている。
疑問を感じながらも、席に着く。
これで席は満席だ。


「ゴエティアに集いし、72柱の悪魔たちよ」

男の声が部屋に響いた。

低く、よく通る声だった。
不思議なことに威圧感はない。

「自分の姿を見てみろ」

また、あの男の声だ。

僕は自分の身体を見下ろした。

――そこで初めて気がついた。

手。

腕。

足。

どれも見慣れたもののような気がする。

けれど、自分がどんな姿をしているのか、どうにも思い出せない。

「戸惑う必要はない」

いつの間にか、声の主は長いテーブルの先に立っている。白髪の老人だ。

「ここはゴエティア。お前たちは今日より、この世界を治める者となる」

男が手を掲げる。

すると、僕たちの前に光が浮かび上がった。

そこに映し出されたのは、巨大な大陸だった。

「ゴエティアには72の領域がある」

大陸の各所に、次々と光が灯っていく。

「お前たちには、それぞれ一つの領域を与える。その領域をどう使うかは、お前たちの自由だ。他の領域を奪うことも、取引することも、助け合ってもいいだろう。」

そこで男は、一度言葉を切った。

「だが、もし――」

空中に浮かんでいた72の光が、一つずつ消えていく。

「お前たちの誰かが最後の一柱として大陸を統べた時、私と謁見する権利を与える」

謁見してどうなるんだろう?

男は少しだけ口角を上げた。

「望みを一つ叶えよう」

その言葉で、部屋の空気が変わった。

僕は黙って男を見ていた。

どうしてだろう。

この男の話を聞いていると、胸の奥が妙にザワつく。

でも、それが何なのか分からない。

「最後に一つ」

男が言った。

「お前たちには、それぞれ名が与えられている。その名こそが、お前たち自身を示すものだ」

男は歩き出す。肩を叩きながらその者の名前を呼び、歩いているようだ。

「アンドロマリウス」

一番最後に、男が僕の肩を叩き、名を呼んだ。

その言葉を最後に、視界が白い光に包まれた。
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アンドロマリウス
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夢を見ていた。
赤い部屋。
一冊の本を探していた。
その本がどのような本だったかは思い出せない。
探してたらいつの間にか白い光に包まれた。

___________________

目を覚ました。
身体が痛い。
部屋には無駄に豪華な椅子が一脚。
その椅子から立ち上がると、僕は寝ぼけながら歩き出す。

部屋の奥には宝石が散りばめられた真っ赤な木の扉が眩しい。

扉を開くと広い空間に長いテーブルが奥まで続く。
既に席は埋まっている。
立ち止まっているわけにも行かず、部屋の奥に歩き出す。
テーブルの半分ほどを歩くと、自分の座るべき席がどれか分かった。
一番奥の席だ。
そこしか空いてないからね。

着席者の顔に視線を走らせるも、顔にはモヤがかかっている。
疑問を感じながらも、席に着く。
これで席は満席だ。


「ゴエティアに集いし、72柱の悪魔たちよ」

男の声が部屋に響いた。

低く、よく通る声だった。
不思議なことに威圧感はない。

「自分の姿を見てみろ」

また、あの男の声だ。

僕は自分の身体を見下ろした。

――そこで初めて気がついた。

手。

腕。

足。

どれも見慣れたもののような気がする。

けれど、自分がどんな姿をしているのか、どうにも思い出せない。

「戸惑う必要はない」

いつの間にか、声の主は長いテーブルの先に立っている。白髪の老人だ。

「ここはゴエティア。お前たちは今日より、この世界を治める者となる」

男が手を掲げる。

すると、僕たちの前に光が浮かび上がった。

そこに映し出されたのは、巨大な大陸だった。

「ゴエティアには72の領域がある」

大陸の各所に、次々と光が灯っていく。

「お前たちには、それぞれ一つの領域を与える。その領域をどう使うかは、お前たちの自由だ。他の領域を奪うことも、取引することも、助け合ってもいいだろう。」

そこで男は、一度言葉を切った。

「だが、もし――」

空中に浮かんでいた72の光が、一つずつ消えていく。

「お前たちの誰かが最後の一柱として大陸を統べた時、私と謁見する権利を与える」

謁見してどうなるんだろう?

男は少しだけ口角を上げた。

「望みを一つ叶えよう」

その言葉で、部屋の空気が変わった。

僕は黙って男を見ていた。

どうしてだろう。

この男の話を聞いていると、胸の奥が妙にザワつく。

でも、それが何なのか分からない。

「最後に一つ」

男が言った。

「お前たちには、それぞれ名が与えられている。その名こそが、お前たち自身を示すものだ」

男は歩き出す。肩を叩きながらその者の名前を呼び、歩いているようだ。

「アンドロマリウス」

一番最後に、男が僕の肩を叩き、名を呼んだ。

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