策略家
その橋に集まったのは、俺を含めて4人。
うちわけは、俺と親友(ムカツク)と悪ガキAと悪ガキBだ。
すると悪ガキAは、
「懐中電灯持ってきたぜ!」と、はしゃいだ。
『遠足じゃねぇーんだから...』と、俺は呆れた。
「禅くんの基準で一般人を、一緒に括っちゃダメだって......」
幼馴染で影が薄いのか、濃いのか微妙な立ち位置の重は、俺に耳打ちしてくる。
『勝手に心を読むなよ...キモい...』
「キモくないよ...」
俺が間合いを取るように離れると重は、ワザと距離を詰めたがる。
その遣り取りが、悪ガキBの目に留まる。
「お前ら距離感おかしくねぇ? 禅は兎も角...重がベタベタし過ぎるって皆言ってんぞ?」
「僕は、良いの」
確かに重は、親友でもあるが...
分家筋に当たる。
苗字が違うのは、敢えて隠しているからだ。
付かず離れずって訳じゃないが、重もまた親に鍛錬を強要されている。
「僕が後方を守るよ......だから。禅くんは前を向いていてね」
「あぁ......」
これほど力強い味方はいないと思える相手だから前を向けるってもんだ。
重の家系は、前衛でもあるが......
俺の家系は、戦闘部隊だ。
いつ奇襲掛けてくるかも分からないヤツらをアンテナを張り巡らせるみたいに重は自分のテリトリーを細かく分けて一つ一つ潰していく。
アイツが下を向いて居るのは、能力を使っているからだ。
「重ビビってるぅ〜〜」
重がこんな所でビビるかよ。
そんなこんなで......奥に進むに連れてヤツらの方がビビりまくりで廊下で靴の底が擦れた音に「ヒッ!」と、仰け反り。
風の音にビビり散らかし「あ"っ"う"ぅ"!」なんって日本語の発音にない声をあげて尻もちを付いたり。
挙げ句は、誰かが服の裾を引っ張った引っ張ってないと、絶叫したながら一目散に逃げていった。
尽かさず重は、窓の外を眺めながら。
「帰っていたみたいだよ」と、冷静な顔つきで校舎を振り返るガキたちににこやかに笑って手を降るものだから。
「出たぁ〜〜〜〜!!」と乗り入れた自転車を置いて帰っていくのが見えた。
「失礼だなぁ......」
「重の冷笑にヒビったんだろ?」
「キミも、対外だよね......」
スッと、俺たちは冷静なる。
「で、お前なかんか反応する?」
「全然、区画を縦に切り取って来たけど......とくに......いつもの学校と同じだよ。禅くんは?」
「俺も同じ......」
とくに収穫もない俺たちは、学校を後にした。
で、詳細ってわけじゃないけど出来ごとをオヤジたちの前で説明すると......
俺の親も重の親も、ゲラゲラと笑い出した。
キョドる俺と重は、意味もわからす困惑するしかない。
「怪異は、わざとらしく現れなかったんだよ。俺や重の親も鍛錬はさせてい入るが、まだ力をセーブさせてない」
セーブ?
また俺と重は、お互いに顔を見あわせる。
「いいか、退治屋生業にしてる家系のガキが怪異を狩ることのできるナイフを持っていたり。テリトリーを調べてきたらヤベーヤツが来たったて出てこないだろが?」
「はぁ?」
オヤジたちは、満足したふうに......
「初陣としては、合格だな」と、だけ笑った。
要するにセーブしない力でどれだけ怪異に通用するか見たかったという事だった。
まぁ......危ねぇだろ! と思うが、校庭や校舎には親族が張っていて何かあった時は、飛び出してくる前提だったらしい。