ホーム馬鹿社長がルールを作ると龍神が邪神化する第4話〜忘れ去られた龍神と呪いの狛シーサー〜〜
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第4話〜忘れ去られた龍神と呪いの狛シーサー〜〜

 夢で見た場所には、水神様の祠があった。あの龍は、水龍だったのだ。
(本当にあったよ...でも、酷い有様ね。最近よく降る豪雨、全部龍神様の涙だったんだ...。ずっと一人きりで泣いていらしたのか)
胸が締め付けられる。人間はなんと浅はかなのか。祠があるということは、昔は『神』として祀られていた証拠だ。

 私、神楽美琴かぐらみことは祠に向い一礼し、手を合わせた。
(申し訳ありません、龍神様。ですが、したっぱの私に言われても困ってしまいます。今日のところはこれで許してくださいませ)
そして、また一礼し、立ち去った。

─────

 (ほぅ。本当に来たか。小娘よ)
翌日、我の祠にあの小娘は来た。どこかで見覚えがあると思えば、我の祠を作り普賢岳の麓に我と稲荷を祀る神社を建てた巫女の家系の娘ではないか。こやつも馬鹿社長の下で働かずに神社を継いでいれば、そこそこの地位を得られただろうに。人間とは酔狂なものよの...。

 『ちょっと帝!! 業務連絡よ!!』
我は感傷に浸っているというのに、怒号の念話が響き渡る。
『なんだ。稲荷、耳が痛い。我は今、あの小娘の酔狂な生き方を嘆くのに忙しいのだ』
『ホテルの向いの神社の入り口にね、今朝、あの馬鹿社長が自宅の前に置いてた『狛犬かシーサーかよく分からんバカでかい石像2体』をクレーン車で運んできて、そのまま置いてったのよ!!』
ホテルの向いの神社?あぁ。馬鹿社長が観光客向けに建てた、売店横の神社か...。

 『......社長の家から、粗大ゴミが流れてきたのか?』
『そうなのよ! 社長、自分の家用にもっとバカでかい信楽焼のたぬきさんを2体も新調したんですって!「他を抜いてもっと金を稼ぐたぬき様だ〜!」とか言って、たぬきの『金袋』を朝からナデナデしてるらしいわよ!』
『ほぅ。人間とは強欲じゃな。大きければいいという物ではないだろう』
『しかも、何故か此方ほんでんの方向をガン睨みさせる向きで設置していったの!』

 『......外ではなく中を向いているのだな......』
『そうなのよ! しかも、この神社はしめ縄が出雲大社仕様の逆巻き(封印結界)でしょ?なんで二重結界にされなきゃならないのよ』
『......。稲荷、1回落ち着け』
『おまけに、時々売店のバイトの子が売れ残りのおまんじゅうや、パサパサのカステラをお供えしていくのよ!?』
『供物があるだけまだましじゃろ。我の祠なんて、変色したおみ酒しかないぞ?』
『......。それはそれで不憫ね。だけど、食べる場所も問題よ。悪霊に囲まれて、巨大石像に睨まれながら食べるのよ?』
『......っ。それは落ち着かぬな』
『そうよ。せめて一緒にお茶ぐらい備えて欲しいわ』

 『稲荷よ。我の祠の『緑に変色したおみ酒』で良ければ飲むか?それにあのおばちゃんはどうしたのだ?』
『だからそんな物いらないわよ。おばちゃんはレストランに部署移動になって、カニの補充に大慌てよ。暫くは来れそうにないわね』
表舞台にいる稲荷が羨ましかったが、ここの方がまだマシに感じるな。

 『わかった。稲荷。ちょっと馬鹿社長祟って来てやろう』
『ちょっと、何する気?帝、ねぇ、帝―――。あ、あいつ念話切ってるわ。まぁ、自業自得よね』


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馬鹿社長がルールを作ると龍神が邪神化する作者:れいな
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(本当にあったよ...でも、酷い有様ね。最近よく降る豪雨、全部龍神様の涙だったんだ...。ずっと一人きりで泣いていらしたのか)
胸が締め付けられる。人間はなんと浅はかなのか。祠があるということは、昔は『神』として祀られていた証拠だ。

 私、神楽美琴かぐらみことは祠に向い一礼し、手を合わせた。
(申し訳ありません、龍神様。ですが、したっぱの私に言われても困ってしまいます。今日のところはこれで許してくださいませ)
そして、また一礼し、立ち去った。

─────

 (ほぅ。本当に来たか。小娘よ)
翌日、我の祠にあの小娘は来た。どこかで見覚えがあると思えば、我の祠を作り普賢岳の麓に我と稲荷を祀る神社を建てた巫女の家系の娘ではないか。こやつも馬鹿社長の下で働かずに神社を継いでいれば、そこそこの地位を得られただろうに。人間とは酔狂なものよの...。

 『ちょっと帝!! 業務連絡よ!!』
我は感傷に浸っているというのに、怒号の念話が響き渡る。
『なんだ。稲荷、耳が痛い。我は今、あの小娘の酔狂な生き方を嘆くのに忙しいのだ』
『ホテルの向いの神社の入り口にね、今朝、あの馬鹿社長が自宅の前に置いてた『狛犬かシーサーかよく分からんバカでかい石像2体』をクレーン車で運んできて、そのまま置いてったのよ!!』
ホテルの向いの神社?あぁ。馬鹿社長が観光客向けに建てた、売店横の神社か...。

 『......社長の家から、粗大ゴミが流れてきたのか?』
『そうなのよ! 社長、自分の家用にもっとバカでかい信楽焼のたぬきさんを2体も新調したんですって!「他を抜いてもっと金を稼ぐたぬき様だ〜!」とか言って、たぬきの『金袋』を朝からナデナデしてるらしいわよ!』
『ほぅ。人間とは強欲じゃな。大きければいいという物ではないだろう』
『しかも、何故か此方ほんでんの方向をガン睨みさせる向きで設置していったの!』

 『......外ではなく中を向いているのだな......』
『そうなのよ! しかも、この神社はしめ縄が出雲大社仕様の逆巻き(封印結界)でしょ?なんで二重結界にされなきゃならないのよ』
『......。稲荷、1回落ち着け』
『おまけに、時々売店のバイトの子が売れ残りのおまんじゅうや、パサパサのカステラをお供えしていくのよ!?』
『供物があるだけまだましじゃろ。我の祠なんて、変色したおみ酒しかないぞ?』
『......。それはそれで不憫ね。だけど、食べる場所も問題よ。悪霊に囲まれて、巨大石像に睨まれながら食べるのよ?』
『......っ。それは落ち着かぬな』
『そうよ。せめて一緒にお茶ぐらい備えて欲しいわ』

 『稲荷よ。我の祠の『緑に変色したおみ酒』で良ければ飲むか?それにあのおばちゃんはどうしたのだ?』
『だからそんな物いらないわよ。おばちゃんはレストランに部署移動になって、カニの補充に大慌てよ。暫くは来れそうにないわね』
表舞台にいる稲荷が羨ましかったが、ここの方がまだマシに感じるな。

 『わかった。稲荷。ちょっと馬鹿社長祟って来てやろう』
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