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【フコウビト】又、【カシビト】

私の犯した罪を、どうか____
「荳榊ケク莠コ」が来た場合は「ネ■イゴ■」を一つ蜿カ縺医k。
「蜿ッ隕紋ココ」が来た場合は【■■■■】に申請し、「霆「逕�」させる。

《「人間」が「ここ」に来た場合は「通常通り」対応する。



「あなたの名前を記入してください。」

あなたの名前は?
{ }

{■■■■■■■■■■■}さんですね。

▶ はい いいえ

「もうしばらくお待ち下さい。」

「まもなく、係の者が対応いたします。」
「それまでの暇つぶしに、もしよろしければ、どうぞ。」

小さくて、少し分厚い本。
▶ 受け取る


「それでは、係の者が到着するまで、ごゆっくり。」挿絵


────────────

【斎藤 杏奈】

2008年、12月4日、午後3時46分出生。
2017年、8月3日、午後4時39分死亡。挿絵

テレビニュースにて「8歳の斎藤杏奈ちゃんが車に轢かれ死亡しました。警察はこのことを事故として見ており___
などと、連日報道した。

このことを斎藤杏奈は、

「 」

と、言っている。



一番最初の記憶。
「おめでとうございます、元気な女の子ですよ。」
助産師がそう母に伝える。
「よかった、本当によかった...」
生まれてきた私と、私を産んだ母に、父がそう言った。
私は8年後死ぬというのに、このときはそんな事も知らず、ただ、泣いていた。
声を上げて。いわゆる、「おぎゃーおぎゃー」と。

1歳。
母に抱かれ、父の車に乗って、約2時間ほどかけて、私は母の実家に来ていた。

連れて行かれることが怖かった。ここがどこか知らないのだから。
「お母さんの、お母さん...えっと、おばあちゃん?あ、ばあばだよ〜」
知らない人。私の祖母らしい。『ばあば』なんて、言えないってわかってるはずなのに
なんでこの人は言わせようとしてくるのだろうか。
「ほら、ば、あ、ば。言えるかな?ば、あ、ば。」
泣いて喚けばこの場は収まるだろうか。
「お母さんっ、ちょっと、泣かせないでよ、」
泣いた。泣いたが...収まった気はしない。母と祖母が言い合いになっている。
「一旦二人とも、落ち着いて、また泣いちゃうだろ...」
父が止めに入る。ここにいる私はどうすればいいのだろうか。
────────────
一度本を閉じた。

活字は苦手だ。少し読むだけで、眠たくなる。この場所は日に照らされていて、温かい。

ふと、前を見た。誰かがいた。背の低い、子供か?片手にボンネットからフロントバンパーまで赤いインクが飛び散っている車のおもちゃを持っている。少し不穏だ。

「こんにちは!」

声からして、女の子か?

『こんにちは...えっと、君、まだ子供だよね。どうしてこんなところに?』
僕はそう聞いた。するとその女の子は頬を膨らませ、不服そうにしている。
「子どもじゃないもん!りっぱな、お、おとな、だもん!」
舌足らずにも、「おとな」と言った。大人か、、
『そっか。大人、か。じゃあ、君の名前、聞いてもいい?』
その少女は得意げに笑った。
「しらない人にはおしえちゃだめっていわれてるの!えらいでしょ?」
少し驚いた。
『そう、だね。偉いよ。いい子。』
私がそう言うと、えへへ、と少女が微笑む。

『じゃあ、年齢は?』

「んー、、年れい?なんさいってこと?だめっていわれてないから、おしえたげる!
6さい!一年生だよ〜」

声を出して何かを言おうとしたとき、少女が言った。
「わたし、そろそろいくね!ばいばい!」

あの子、どこかで見たことがあるような...そんな考えが頭に浮かび、消えた。

視線を落とし、また、本を開く。
ふと、ページ数に目が行く。増えていた。
こんなに読んでいないはずだけどなぁ...


────────────
6歳。

今日は小学校入学式の日。
朝から正装に着替え、私が通う小学校へ向かった。
見慣れない通学路に、知らない人。2、3人ほど知っていたが、話したことのない人
ばかり。少し不安になり、俯いてしまう。ふと、顔を上げると目の前にうずくまっている
おじいさんが居た。電柱の下の花を見ていた。
「ねぇ、おじいさ...」
呼びかけて、目がおじいさんの足元に固定される。足がない。
[君は、私のことが見えるのかい?]
そう聞かれて、おじいさんの顔を見た。優しそうな、悲しそうな、驚いたような顔。
「見え、るよ」
私は嘘偽りなく答えた。
[そうか、ありがとねぇ、お嬢さん。]
そう言っておじいさんは、消えていった。
そこから私の記憶は2つになった。知らない女の人の記憶と私の記憶。私の喋り方や笑いの
ツボ、感情の変化までも、その女の人とだんだん同じになっていった。

────────────
本から顔を上げた。時々前世とか言う記憶を持った子供がいるとか、いないとかをテレビで
見たような気がする。私の娘も、そうだった。...娘?私に娘なんて...

そんなことはどうでもいい。

また、本を開く。また、ページ数が増えていた。
────────────


8歳。

私は死んだ。車に轢かれて。これは事故じゃない。
見覚えのある顔。なんで。どうして。

なんで私を轢き殺したの、
「パパ、ママ...」


許さない。


────────────



本が手から落ちる。目を閉じる。口元を手で押さえる。
思い出した。
そうだった、私は、あの子を...


ノック音が響く。ドアが開いた。

「失礼いたします。おや、顔色が悪いですが、大丈夫ですか?」
女性の声だ。足音が近づいてくる。
『だ、大丈夫です...』

そう言うと目の前の“係員”の口が弧を描く。
「思い出されましたか?」

顔を上げると、“係員”の顔が見え_______


『え?』

見てしまった。
まるで。私が、殺した、私の、娘の、ような、顔で。口だけが、笑って、いた。

『あ、杏奈_______』


口が■藤杏■に押さえられた。
首が締められる。苦しい、苦しい。

顔がまた、見える。違う、こいつは、杏奈じゃない。違う、ちが____


「お楽しみいただけましたか?私の、家族だった人。」
■■■■の口はまだ弧を描いている。


「...あれ。聞こえてないか。えっと、回収して、処理して、あーめんどくさい。」

斎藤杏奈、もとい“係員【回収者】”は欠伸を一つこぼし、{■■■}を掴んでどこかへ消えていった。












「あれは事故なんかじゃない。私の両親が私を殺したんだ。」
■■■■の口は不気味に弧を描いていた。
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【ザイニン】
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「荳榊ケク莠コ」が来た場合は「ネ■イゴ■」を一つ蜿カ縺医k。
「蜿ッ隕紋ココ」が来た場合は【■■■■】に申請し、「霆「逕�」させる。

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【斎藤 杏奈】

2008年、12月4日、午後3時46分出生。
2017年、8月3日、午後4時39分死亡。挿絵

テレビニュースにて「8歳の斎藤杏奈ちゃんが車に轢かれ死亡しました。警察はこのことを事故として見ており___
などと、連日報道した。

このことを斎藤杏奈は、

「 」

と、言っている。



一番最初の記憶。
「おめでとうございます、元気な女の子ですよ。」
助産師がそう母に伝える。
「よかった、本当によかった...」
生まれてきた私と、私を産んだ母に、父がそう言った。
私は8年後死ぬというのに、このときはそんな事も知らず、ただ、泣いていた。
声を上げて。いわゆる、「おぎゃーおぎゃー」と。

1歳。
母に抱かれ、父の車に乗って、約2時間ほどかけて、私は母の実家に来ていた。

連れて行かれることが怖かった。ここがどこか知らないのだから。
「お母さんの、お母さん...えっと、おばあちゃん?あ、ばあばだよ〜」
知らない人。私の祖母らしい。『ばあば』なんて、言えないってわかってるはずなのに
なんでこの人は言わせようとしてくるのだろうか。
「ほら、ば、あ、ば。言えるかな?ば、あ、ば。」
泣いて喚けばこの場は収まるだろうか。
「お母さんっ、ちょっと、泣かせないでよ、」
泣いた。泣いたが...収まった気はしない。母と祖母が言い合いになっている。
「一旦二人とも、落ち着いて、また泣いちゃうだろ...」
父が止めに入る。ここにいる私はどうすればいいのだろうか。
────────────
一度本を閉じた。

活字は苦手だ。少し読むだけで、眠たくなる。この場所は日に照らされていて、温かい。

ふと、前を見た。誰かがいた。背の低い、子供か?片手にボンネットからフロントバンパーまで赤いインクが飛び散っている車のおもちゃを持っている。少し不穏だ。

「こんにちは!」

声からして、女の子か?

『こんにちは...えっと、君、まだ子供だよね。どうしてこんなところに?』
僕はそう聞いた。するとその女の子は頬を膨らませ、不服そうにしている。
「子どもじゃないもん!りっぱな、お、おとな、だもん!」
舌足らずにも、「おとな」と言った。大人か、、
『そっか。大人、か。じゃあ、君の名前、聞いてもいい?』
その少女は得意げに笑った。
「しらない人にはおしえちゃだめっていわれてるの!えらいでしょ?」
少し驚いた。
『そう、だね。偉いよ。いい子。』
私がそう言うと、えへへ、と少女が微笑む。

『じゃあ、年齢は?』

「んー、、年れい?なんさいってこと?だめっていわれてないから、おしえたげる!
6さい!一年生だよ〜」

声を出して何かを言おうとしたとき、少女が言った。
「わたし、そろそろいくね!ばいばい!」

あの子、どこかで見たことがあるような...そんな考えが頭に浮かび、消えた。

視線を落とし、また、本を開く。
ふと、ページ数に目が行く。増えていた。
こんなに読んでいないはずだけどなぁ...


────────────
6歳。

今日は小学校入学式の日。
朝から正装に着替え、私が通う小学校へ向かった。
見慣れない通学路に、知らない人。2、3人ほど知っていたが、話したことのない人
ばかり。少し不安になり、俯いてしまう。ふと、顔を上げると目の前にうずくまっている
おじいさんが居た。電柱の下の花を見ていた。
「ねぇ、おじいさ...」
呼びかけて、目がおじいさんの足元に固定される。足がない。
[君は、私のことが見えるのかい?]
そう聞かれて、おじいさんの顔を見た。優しそうな、悲しそうな、驚いたような顔。
「見え、るよ」
私は嘘偽りなく答えた。
[そうか、ありがとねぇ、お嬢さん。]
そう言っておじいさんは、消えていった。
そこから私の記憶は2つになった。知らない女の人の記憶と私の記憶。私の喋り方や笑いの
ツボ、感情の変化までも、その女の人とだんだん同じになっていった。

────────────
本から顔を上げた。時々前世とか言う記憶を持った子供がいるとか、いないとかをテレビで
見たような気がする。私の娘も、そうだった。...娘?私に娘なんて...

そんなことはどうでもいい。

また、本を開く。また、ページ数が増えていた。
────────────


8歳。

私は死んだ。車に轢かれて。これは事故じゃない。
見覚えのある顔。なんで。どうして。

なんで私を轢き殺したの、
「パパ、ママ...」


許さない。


────────────



本が手から落ちる。目を閉じる。口元を手で押さえる。
思い出した。
そうだった、私は、あの子を...


ノック音が響く。ドアが開いた。

「失礼いたします。おや、顔色が悪いですが、大丈夫ですか?」
女性の声だ。足音が近づいてくる。
『だ、大丈夫です...』

そう言うと目の前の“係員”の口が弧を描く。
「思い出されましたか?」

顔を上げると、“係員”の顔が見え_______


『え?』

見てしまった。
まるで。私が、殺した、私の、娘の、ような、顔で。口だけが、笑って、いた。

『あ、杏奈_______』


口が■藤杏■に押さえられた。
首が締められる。苦しい、苦しい。

顔がまた、見える。違う、こいつは、杏奈じゃない。違う、ちが____


「お楽しみいただけましたか?私の、家族だった人。」
■■■■の口はまだ弧を描いている。


「...あれ。聞こえてないか。えっと、回収して、処理して、あーめんどくさい。」

斎藤杏奈、もとい“係員【回収者】”は欠伸を一つこぼし、{■■■}を掴んでどこかへ消えていった。












「あれは事故なんかじゃない。私の両親が私を殺したんだ。」
■■■■の口は不気味に弧を描いていた。
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