その男、一体!?だった
―――「...リンクが一斉に途絶えた......!!」
ジェイルと周囲のメンバーが驚く。
「どういうことだ」
「誰かわかんないけど、僕のリンクを解除した...」
話を聞いていたハットの男が眉を細める。
「計画を変更する。外堀から落とすぞ」
「〝了解〟」
―――翌朝
チュンチュン...
鳥の鳴き声が窓の外から聞こえてくる。
「ぐぁ〜〜.......」
孝典は昨日の疲労が溜まっているため、まだ眠っていた。
「(ん...あれは......)」
そこは数日前に孝典が見たグリムとジェイルによる惨殺の現場だった。
「(動けない......!動け!動け!!)」
孝典は必死に念じた。
ジェイルがこちらを振り向く、その瞬間――
―――「......のり、タカノリ!!」
「はぁ!!」
ローザの呼び掛けで孝典は夢から醒めた。
「はぁはぁ......夢か......」
「一体どうしたんだい?うなされて」
「......」
孝典は一階に降り、食事をしながらローザに夢の内容を説明した。
「なるほどね。あの馬鹿どもがまた動きだしたのかい」
「知ってるのか?」
「知ってるも何も、アイツらにバドルの嫁と娘は殺されたのさ」
「バドルさんの家族を......?」
普段のバドルからは、一切悲しみの感情を感じなかったため、孝典は驚いていた。
「あぁ、あたしらの前じゃ平然を保ってるつもりだろうが、心の奥では復讐心に満ち溢れているはずさ」
「俺......早くみんなの役に立てるように頑張るよ」
「フッ...鍛錬のメニューもろくにこなせないやつが何を言ってるんだい」
「うっ.....」
痛いところを突かれ、苦笑いする孝典。
「さっさと飯食って鍛錬するよ!」
「あぁ!」
――― 一方その頃
ビューーーッ...
砂嵐が吹き荒れる砂漠地帯には、ローブを纏った五人の集団が歩いていた。
「流石にしんどいな...」
「もう疲れたー」
「みんなもう少し辛抱してくれ。もうすぐ都市に着くはずだ」
五人は岩陰に腰を下ろし休憩を取ることにした。
「どうしたんだ?タカノリと別れてからやけに暗いぞ?」
「もしかして寂しくなっちゃった?ヴァール」
マートンとミリアがヴァールを見つめた。
「.....だって、一緒に旅したかったから.......」
「おいおい、そんなに落ち込むことないだろ...」
俯くヴァールを見たマートンは、苦笑いするしかなかった。
トロイが矢の本数を確認しながら呟く。
「でもまぁ正直俺もタカノリには来て欲しかったなぁ」
「私も同じ気持ちです。ミリアも、そうなんじゃないかな?」
メレナがミリアの顔を覗き込んだ。
「べ、別にアタシは寂しいとかないもん......!」
顔を赤くしながら、ミリアは携帯していた干し肉を噛みちぎった。
休息を終えた五人は歩き続け、前方には微かに壁面が見えてきた。
「おっ!あれじゃねぇか?」
「やっと休める〜」
「都市に着いたらまず食事にしよう」
「賛成ー!」
五人は検問所へ向かい、冒険者証を取り出す。
しかし、そこに警備兵はいなかった。
「誰もいないな...すみませ......」
ヴァールが門の中に向かって言いかけた。
その瞬間―――
おぞましい魔力が微かに漂ってきた。
「っ......!」
五人は魔力を感じ取った瞬間、一斉に身構えた。
「どういう事だ......」
「とりあえず中へ進もう!」
五人は門をくぐり、都市へ入る。
すると、そこは人が行き交い、賑わっていた。
「どうなってるんだ......?」
「お前らか?バドルの言ってた五人組ってのは」
後ろから男の声が聞こえ、五人は慌てて振り向いた。
「おっと、驚かして悪いな。俺はアーデットだ」
「先程の魔力は貴方のものですか?」
ヴァールはアーデットを疑いの目で見ていた。
「あぁ、そうだぜ」
「それと、バドルさんを知っているようですがどのようなご関係で?」
「ベリンダルの関係者って言えば分かるか?」
「なっ......!」
ミリアを除く四人が驚いた表情を浮かべた。
「ちょっ、なによ皆して......」
「......8年前バドルさんがまだギルドマスターになる前、地方の村でS級の魔物が現れたんだ。そこにB級からS級まで投入された。その中にS級のバドルさんもいたんだ」
「S級5名、A級25名、B級46名。帰還したのはS級2名、A級6名、B級2名」
「その後、残りのA級とB級は繰り上げで昇級になった」
ヴァール、マートン、トロイが重い表情で話した。
「討伐後、その村の名前を取り『ベリンダルの悪夢』と名付けられた」
「よく知ってんじゃねぇか」
アーデットが笑みを浮かべながらヴァール達を見ていた。
「つまりこの人は、バドルさんともう一人のS級の生き残りだ......」
(つづく)
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《ステータス》
・三田 孝典 (みた たかのり)
・レベル3
・E級冒険者
・【固有職業:きのこマスター】
・【良質級:霧吹き】
【良質級:ゴム手袋(厚手・ピンク)】
・【ウィンドウ】【マップ:レベル2】
【会話:レベル2】【ガチャシステム】
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最後まで読んで頂きありがとうございました!
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〝バドルともう一人の生き残りのS級冒険者、なぜヴァール達の前に現れたのか!〟
次回お楽しみに!
(*・ω・)*_ _)ペコリ