水着!!!
036
「おお!! これだよ!! 話に聞いてたあの海だ......」
八月末......宮島女子学院の生徒たちが期末試験を終えたので、僕はみんなを海岸に連れてお祝いすることにした。
「そういえば......女子たちってまだ来ないの?......」
ユウタが尋ねた。
「まあね......水着って男みたいに簡単に着られるものじゃないし」
ハルが答えた。
僕たち三人は水着に着替えて、席を準備した......
「女子たちはわかるけど......アキラちゃんはさ......」
「はは......あんなに時間かかってるってことは、絶対可愛い水着着てくるよね......」
「このエロガキが......」
「なんだと!!」
二人が殴り合いになりそうだったので、僕はビーチマットを二人の顔に投げつけた......
「喧嘩ばっかりしてないで......早く準備手伝ってよ......」
「はーい......」
「そういえば......アキトさん......」
「ん?......」
「ルリ先輩の友達って......アキトさん、知ってますか?」
出かける前、急にルリが新しい友達も連れて行っていいかと僕に聞いてきた......だから連れてきたのだ。
「いや......でも彼女、口がきけないんだろ?......」
「はい......そんな感じです......」
「まあ話すときは気をつけてやってくれよ......あと、ちゃんと面倒見てあげてな......」
二人は頷いた......
僕たちは席の準備を終え......女子たちを待っていた......
「あ......やばい......水買うの忘れてた......」
ユウタが声を上げた......こいつはパソコン関係以外だと本当に忘れっぽい......
「ああ、いいよ、買ってきなよ」
僕はユウタに二千円を渡し、ユウタは立ち上がって水を買いに行こうとした。
「おおっ!!」
「わあ!!」
突然、二人の男が声を上げた......ビーチチェアに横になっていた僕も声のするほうを振り返った......そして目の前の光景に、僕は思わず立ち上がった。
「ちょっと待って......この水着、恥ずかしすぎるよ......」
白いワンピース水着で現れたアキラちゃんは、あまりにも可愛くて、彼が男だという事実が一瞬僕たちの頭から消え去った......
「ねえ......アキラちゃん......この水着、私が自分で選んだんだよ、えへへ」
マユリンは黒のレース柄ビキニで登場した......本当にこの子、隠れ巨乳ってやつなんじゃないか......胸がすごく大きい......
「わあ......海、すごく綺麗な色......」
そしてもちろん、僕の将来の妻になるこの銀髪ショートの女の子は、三千世界で一番可愛かった......彼女の水着は、リボンや飾りがたくさんついた水色のフリル付き水着だった......ああ!! 可愛すぎて今すぐ抱きしめたいくらいだ。
「久しぶりに......海に......来ました......」
「そうなんですね......じゃあ......本当に......久しぶりの......お出かけって......感じですね......」
一方、ルリとユリカの二人は、白と黒のワンピースを水着の上に羽織っていた......うーん......大人っぽい雰囲気でいいなあ......
「なんというか......ラブコメ漫画みたいな状況ですね......」
「ああ......」
でも普段こういう場面では、女の子たちがグループの誰か一人に群がるものだけど......今回は違う......だからこれはそんなにラブコメっぽくないのかもしれない。
「アキラちゃん......すごく可愛い......」
「見ないでよハルくん......恥ずかしいから......」
「はは......照れちゃって......なあハル」
「あ......うん......」
「わあ......アキくん......筋肉綺麗ですね......」
「そう?......君の水着も可愛いよ......」
「ふふ、ありがとうございます......」
そして彼女は僕の腕を掴んだ......
「え?」
「さあ......海で遊ぶ時間だよ!!! 一番遅かった人はバージンね!!」
「おい!! 誰がそんな言葉教えたんだよ!?」
サちゃんは何も言わずに僕を海の中へ引きずり込んだ。残りのみんなも走って海に入っていった......
「えっと......僕、水買ってきますね......」
「はぁ......まったく......みんな可愛すぎるだろ......」
ユウタはそう言いながら、上の売店へ水を買いに歩いていった。
彼は自分がまだ女の子とうまく話せなかった頃を思い出していた......今では見知らぬ女の子たちともスムーズに話せるようになっている......
「...............」
サメや他の女の子たちと話せるようになってから、彼は密かに、自分にも彼女が欲しいと思うようになっていた......
結局レンタル彼女のサービスを利用することにした。
最初に利用したのは、母親が毎日文句や小言を言ってくるストレスから逃げるために、話し相手が欲しかったからだった。
「.........僕も......アキトさんみたいに可愛い女の子に甘えられたいなあ......」
「ねえねえ......あそこに売店あるよ......行こう」
「喉渇いた......」
ユウタは、同じく売店に水を買いに来ようとしていた大学生くらいのギャルグループの声を聞き、道を譲った。
「あ......お先にどうぞ......」
「ありがとうございまーす!」
「ほら! 早く来てよシャルちゃん......この子が道譲ってくれたよ......」
「うん......」
そしてシャルちゃんと呼ばれたその子が、ユウタのほうを振り向いて目が合った......
「え......あなた......」
「な......なんで......」
まるで神様が実写版ラブコメでも見たかったのか、無関係だったはずの二人がこんな状況で出会うことになった。
「宮島さん!」
「イモくん!!」
『『なんでここにいるの!?』』